ポルトガル料理といえば、ポルトガルだけでなく世界中で愛されている料理です。日本から近いところで言えば、マカオのポルトガル料理も有名ですよね。ポルトガル料理のレストランに行ったときは、ポルトガルでなくても、ポルトガル語でメニューを読んだり注文してみてはどうでしょうか。メニューを読むためのポルトガル講座です。
ポルトガル料理って?
ポルトガル料理といえば、思い浮かぶのは豊富なシーフード…、もちろん肉も負けてはいません!
牛や羊やウサギまで…、ドッサリ山盛りのお皿でお召し上がりいただけます。
ブラジル料理もおなじみ「churrasco(シュラスコ、バーベキュー風の焼肉)」で肉祭り!それに豆や野菜をたっぷり使った家庭料理も…現地に行ったらもちろん食べなくては!
さて、当然ながら現地のレストランのメニューはポルトガル語で書かれています。快適なオーダーのために若干の会話力や語彙も大切ですが、それ以前に実は…ポルトガル語のレストランメニューには少々落とし穴があるのです。
「語学力とは関係なくドキッとさせられる」仕掛とは!?この壁を破るコツを3点ご紹介いたします。
ドッキリその1:メニューが手書き
観光地の大きなレストランではなく、田舎にあるローカルな食堂によく仕掛けられているドッキリ、それは「メニューが手書き」!
日本人のような丁寧で読みやすい筆跡ではなく、糸くずが散らばったような不思議な文字で書かれたポルトガル語…これはもう「読解」ではなく「解読」のレベル。
無理して読もうとせずに、どんな料理が欲しいのか自分からお店の人に伝えましょう。「Quero ~!(~が欲しい!)」これでドッキリ1はクリアです。
ドッキリその2:怪しい英語メニュー
メニューを広げるとポルトガル語の脇に英語らしき表記が!「これはありがたい」と思ってよくよく見ると、「rid vain」「rice vain」「vara」…!?実はこれらは「赤ワイン(red wine)」「白ワイン(white wine)」「水(water)」のスペルミス。
小さな個人経営のお店でよく見かけるこのドッキリ、だんだん慣れてくると「次の店はどんなスペルだろうか」と、楽しみにさえなります。
「英語のメニューがあるから大丈夫」と安心してはいけません。やはり、出発前に最低限のポルトガル語の語彙は押さえておきましょう。
ドッキリその3:注文は半人前がお勧め
ポルトガルのレストランでメニューをみると、いくつかのメニューに値段が2つ書かれていることがあります。これは高いほうの値段が「普通の一人前」、安いほうが「半人前」という意味。
よっぽど自信のある食いしん坊でない限り、「meia dose(半人前)」を注文することを強くお勧めします。というのも、ポルトガル語圏の食事はとにかく大量!
うっかり「普通の量」を頼んでしまうと大変な量の肉の山が出てきて、罰ゲームのように延々と食べ続ける羽目になります。デザートが入る隙間も胃袋に残せるように…合言葉「meia dose」をお忘れなく!
メニューを読むためのポルトガル語
以上3つのドッキリ峠をクリアすれば、あとはちょっとした語彙の補充でオーダーできます。
魚の名前などは限りなく存在するのでメニューの名前をすべて覚えようとせず、ざっくりと「食材のカテゴリー名」「調理法」この2種類の単語を押さえましょう。
数学で習った「X軸」「Y軸」の仕組みに例えると、「食材名」が「X軸」、「調理法」が「Y軸」です。X軸とY軸を組み合わせれば座標が決まる、つまり「『魚』で『燻製』だから…これは『スモークサーモン』かな!?」という要領で推理できるというわけです。
最後に「ポルトガル語レストラン関数」X軸とY軸の、「ざっくりボキャブラリー」を10個づつ押さえておきましょう。
X軸:食材名
peixe(魚)
carne(肉)
legumes(野菜)
fruta(果物)
feijão(豆)
batata(芋)
arroz(米)
sopa(スープ)
bebida(飲み物)
sobremesa(デザート)
Y軸:調理法
cozido(ゆでた)
frito(揚げた)
assado(焼いた)
vapor(蒸した)
cru(生の)
fumado(燻製の)
azeite(オリーブオイル)
sal(塩)
pimenta(コショウ)
açuacar(砂糖)
これでごちそうは目の前!「Bom apetite!(めしあがれ!)」
執筆者:Sawita(スペイン在住の日本人)
Sawita氏の書いた著書を紹介しておきます。スペイン語とポルトガル語をもっと深く知りたい人におすすめ!