英語だけでなく、3か国語、4か国語とあやつるマルチリンガルを見ていると、「自分は英語だけでもこんなに苦労しているのに…」と思ったりしませんか?
マルチリンガルという人達は、言語脳が発達しているとか生まれつき外国語が得意だと思われがちですが、果たして生まれつき外国語が得意という人はいるのでしょうか?
マルチリンガルはどうしてすぐに外国語を習得できて、即戦力として言語を操ることができるのか、そのコツと秘訣について考えてみました。
二つ目の外国語習得は早い
英語をある程度マスターすると、他の外国語にも挑戦したくなるものです。そして、2つ目の外国語は英語学習よりもスムーズで上達が早いと感じる人が多いのではないでしょうか。
それは、英語という外国語をとりあえずある程度まで上達させる過程で、より効率よく言語を学び実践的に操る手法もいっしょに学習できるからだと私は考えています。
そして、英語をマスターしたという自信と、英語で意思疎通ができる楽しさの経験が、ますます多言語学習意欲をかきたてるのでしょう。
効率よく会話力を身につける言語脳
英語を学ぶ人の目的はさまざまです。ビジネスで必要な人もいれば、英文学を研究するために学ぶ人もいるでしょう。このため、目指すゴールも異なるわけですが、今回の記事では会話力に集中してお話します。
英語にしても他の外国語にしても、会話力を身につけるための基礎として一定ボリュームの単語をインプットする必要があります。しかし、だれでも一度に数千個もの単語を暗記するのは不可能ですので、毎日少しずつボキャブラリを増やしていきます。
その単語暗記の際に大切なことは、日本語対外国語というペアで覚えるだけでなく、その単語の使い方も一緒に覚えてしまうことです。
マルチリンガルはこの技に長けていて、少しのボキャブラリでも相手と意思疎通するのが得意だったりします。これは、一つ一つの単語をコインの裏表のように、母国語=外国語というふうに覚えるのではなく、文脈の中でどんな風に使用するかを丸ごと「有機的に」覚えてしまうからです。
マルチリンガルの脳も特別じゃない
これもよく言われることですが、外国人と会話するときにいちいち単語の意味を調べたり、日本語の英語翻訳語を探している暇はありません。
まったく英語ができない人の場合、外国人相手にGoogle翻訳でやり取りするのは仕方ないとして、外国語でのコミュニケーションを本当に身につけたいのであれば、実際の会話の場面で辞書を引いている場合ではありません。
そういうときには、自分の少ないボキャブラリを駆使して、いかに相手に言いたいことを伝えることができるかという能力がモノをいいます。
マルチリンガルは、生まれつき外国語習得が得意なのではなく、一つ目の外国語学習の際にこういうコミュニケーションの技を身につけている人が多いのです。ですから、その技を応用して、第3、第4の外国語をみるみるうちにマスターしてしまうんですね。
英会話が楽しいならマルチリンガルへの道は近い!
もし、あなたが今英会話を学習中で、少しでも英語でコミュニケーションすることが楽しいと思えるなら、マルチリンガルへの道はそう遠くありません。英語の次に学ぶ外国語は、英語学習よりはるかに楽しくて実践的で効率的でしょう。
マルチリンガルになるのは、バイリンガルよりもはるかに簡単なんです!