よく、語学が堪能な人は、恋人が外国人だとか、元恋人が外国人だとかいう話でもりあがったりします。たしかに、付き合っている異性(もしくは付き合っていた異性)が外国語を話す人なら、自然と語学が上達しそうですが、本当にそうでしょうか。
どっちの言葉を話す?
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恋愛にしろ、結婚にしろ、国際カップルの場合、どちらかがどちらかの言葉に合わせて会話するのが普通です。お互いにどちらも相手の言語を流暢に話せるバイリンガル同士のカップルはそうそういません。
例えば日本人とイタリア人の組合せなら、相手のイタリア人が日本語を話す人だったっら、自分のイタリア語は上達するとは限りません。ふたりでイタリアに住んだとしても、かえって相手のイタリア語に頼ってしまって、逆にイタリア語の勉強を怠けてしまうというパターンもあり得ます。
また特殊なケースでは、どちらかの母国語以外の言葉で会話するというケースもあります。例えば、中国に語学留学に来て知り合った日本人と韓国人のカップルなどの場合です。お互い中国語を勉強しに来て知り合ったので会話は中国語で意思疎通するのが一番通じやすいという妙な関係になります。この場合、中国語はどちらにとっても母国語ではないので、お互いに正しい中国語を話しているかは疑問です。
性交渉の時は何語で意思疎通するか
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いきなり、ディープな話題ですが(笑)、性交渉の時にいずれの言語で意思疎通しているか(もしくは言葉なし・・・・?)、というのはそのカップルしかわかりませんし、私の身の回りの国際カップルにも尋ねたことがありません。
でも、国際カップルの場合、性交渉や下ネタに関することだけは、語学上達が速いということはあると思います。これは、たとえうまくなったとしても、とても限られたシーンでしか、活用できない語彙になってしまうのが残念です。
とにかく、人は性的なことや恋愛に関する言葉はとても早く覚えてしまうものでもあります。やはり、自分の欲求や願望に近い言葉から吸収するようですね。
国際恋愛したからといって語学が上達するとは限らない
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特に片方がもう片方の言葉に一方的に堪能だというカップルでは、完全に片方の言語で会話することになるので、相手の言葉が出来ないほうはいつまでたっても語学力が伸びないということになります。
例えば、英語が非常に堪能なアメリカ人と付き合った場合、日本人の方は英語を学ぶ必要がないわけです。それだけ日本語がペラペラな人といると、わざわざ英語を勉強するのがばかばかしくなるかもしれません。アメリカ人の方だって、相手の下手な英語を聞くよりも日本語でスムーズに会話できるほうが楽チンでしょう。
こんなわけですから、国際恋愛をすれば、語学が上達するというのは幻想でしかないようです。まあ、恋愛や下ネタに関しては、テキストや語学学校で勉強するよりは早く覚えられるかもしれませんが。
語学ができるから国際恋愛できている?
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でも実際に外国語が堪能な人に聞くと、「昔〇〇人と付き合ってたから」なんて話になることもあります。「ああ、それで」とみんな納得するわけですが、私は、もともと語学センスのある人はその外国人と付き合っていなくても、語学が上手くなっていただろうと思います。
実際に国際恋愛や国際結婚をしているひとたちでも、「その語学力でちゃんと意思疎通できてるのかしら?」と他人事ながら心配になるようなカップルもいます(他人ごとではないかも!)。
国際恋愛したから、語学が上手くなったのか、語学ができるから国際恋愛しているのか、鶏と卵の水掛け論のようなお話だとも言えますね。