「I wish + 仮定法」という形は、学校の英語教育で勉強したのを覚えている方も多いと思います。
でも、英語の日常会話となると、あまり使いこなせていなかったりしませんか?
それほど頻出する表現ではありませんが、使えるようになっておくと英語表現が豊かになります。
仮定法というと構えてしまう人もいると思います。でも、「I wish I could+動詞原形」というフォーミュラを覚えておけば、意外とサクサク使えるフレーズです。
今回は、「I wish I could+動詞原形」を使った表現を紹介します。
I wish I could+動詞原形の意味
この文型のフォーミュラは「I wish I could+動詞原形」という形になります。
これで、「~ができればいいのに」という意味を表します。
現在の時点で実際にはできていないことで、「~できたらいいのに」と思っていることをいうのに便利な表現です。
文法的には仮定法ということになります。
ただ、日常会話でこの文型を使う場合、特に仮定法だからということを意識しなくてもよいでしょう。
ポイントは、現時点では実現されていないこと、現在の事実に反することで、なおかつ「こうなったらいいのに…」と希望していることについて述べるという点です。
I wish I could+動詞原形を使った例文
「I wish I could+動詞原形」を使った例文を紹介しておきます。
I wish I could fly to you right now.
(今すぐ君のもとへ飛んでいけたらいいのに)
ちょっとロマンチックなセリフですね。
あるいは、英語学習に苦戦している人は、こんなふうにつぶやきたいかもしれません。
I wish I could speak better English.
(英語がもっと上手に話せたらいいのに)
繰り返しになりますが、この構文は、現実には不可能であることを述べるときに使います。だから、こんなふうにいって念を押すこともあります。
I wish I could go with you, but I can’t.
(あなたと一緒に行けたらいいのですが、それはできません)
何か助けてあげたい人がいるのに、自分の力が及ばないとき、こんなふうにいいたいかもしれません。
I wish I could do something (more).
(何か(もっと)出来たらいいのに)
I wish I could have enough money to buy it.
(それを買えるだけのお金があればいいのに)
時間をさかのぼって人生をやり直したい…、そんな気持ちを表現することもできます。
I wish I could go back in time to before I got married.
(私が結婚する前まで時間をさかのぼることができればいいのに)
過去の事象に対して「~できていたらよかったのに」
「I wish I could+動詞原形」は現在の事実に反することを願うときに用います。
一方、過去の出来事に対して、事実と反することを願う場合は、「could」のあとに「have +過去分詞」を置きます。
あるいは「I wish I had +過去分詞」とすることもできます。
I wish I could have been born more beautiful.
I wish I had been born more beautiful.
(もっと美しく生まれていたらよかったのに)
I wish I could have met you earlier.
I wish I had met you earlier.
(もっと早くあなたに出会っていればよかった)
I wish I could have realised his love for me earlier.
I wish I had realised his love for me earlier.
(もっと早く彼の気持ちに気づくことができればよかったのに)
I wish I could have been nicer to my grandmother when she was alive.
I wish I had been nicer to my grandmother when she was alive.
(祖母が生きていたとき、もっとやさしくできていればよかったのに)
ないものねだりもほどほどに…
現実にはできないこと、実現していない、あるいは実現しなかったことに対して「こうだったらいいのに」という願望を表す表現でした。
手に入らないものを欲しいと願うばかりでは、ちょっと悲しくなってきますね。
できることならあまり使いたくない表現かもしれませんが、シチュエーションによっては便利な表現です。
応用的な使い方になりますが、「Thank you.」の返答としても使ったりできるんですよ。詳しくは以下の記事で: