新型コロナウイルスの世界的流行がトップの話題になっている今日この頃、英語ニュースでも毎日「Virus」という単語を耳にします。
ウイルス感染を防ぐためにアルコール消毒液を使うことも多くなりましたよね。でも、アルコール消毒液(hand sanitiser)のパッケージには「Kills Germs」という表示があります。
それでふと、VirusとGerm、ついでにBacteriaとの違いって何だろう?と思ったので、調べてみました。
Germ(s)の意味と使い方
Germ:
a very small organism that causes disease
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/germ?q=Germ
germ(s)は、日本語に訳すなら「バイ菌」が最もしっくりくるでしょう。
virusとbacteriaにややアカデミックな雰囲気があるのに対して、germ(s)はカジュアルな日常会話の中でよく使われる用語で、子供に対して説明するときもこの単語を使うことが多いです。「germs」と複数形で使われることが多いです。
「germs」は私たちの身体に侵入し病気を引き起こす「病原体」です。
- Use alcohol-based hand sanitiser to kill germs.
(バイ菌を殺すために、アルコール消毒液を使いなさい) - Cover your nose and mouth when you sneeze not to spread your germs.
(バイ菌を拡散させないため、くしゃみをするときは鼻と口を覆うように) - Germs are very small, so they can sneak into your body and cause disease.
(バイ菌はとても小さく、私たちの身体に忍び込み病気を引き起こす) - Washing your hands often with soap is the best way to keep away germs from you.
(石けんで頻繁に手洗いすることは、バイ菌を遠ざける最良の方法だ) - The immune system fights against germs to keep us healthy.
(免疫機能は私たちの健康を保つためにバイ菌と戦ってくれる)
Virusの意味と使い方
Virus:
an extremely small piece of organic material that causes disease in humans, animals, and plants
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/virus?q=Virus
virusは日本語でもそのまま「ウイルス」と訳されますね。ただし、発音は「ヴァイルス」となり、「ウイルス」といっても通じないので注意しましょう。
私たちの体内に侵入し、水疱瘡(chickenpox)、はしか(measles)、インフルエンザ(flu)など、さまざまな病気を引き起こします。
- This virus is highly contagious.
(このウイルスは非常に感染力が強い) - Some viruses can live for days on something like a doorknob or hanging straps.
(いくつかのウイルスは、ドアノブやつり革などの表面で数日間生き延びることができる) - Have you ever been infected with the measles virus?
(はしかにかかったことはありますか?) - New viruses are being discovered every year.
(毎年、新種のウイルスが発見されている) - Viruses can invade our bodies without being noticed and make us sick.
(ウイルスは知らず知らずのうちに私たちの身体に侵入し、私たちを病気にさせる)
また、コンピューターに侵入して悪さをするのも「virus」ですね。
- Unfortunately, your computer might have caught a virus.
(残念だけど、君のパソコンはウイルスにかかっているかもしれない)
Bacteriaの意味と使い方
Bacteriaは「細菌」と訳されます。日本語でもバクテリアとそのまま使用しますよね。
Bacteriaは実は複数形で、単数形は「bacterium」です。「bacteria」を使うときには常に複数形扱いになることに注意しておきましょう。
Bacterium:
a type of very small organism that lives in air, earth, water, plants, and animals, often one that causes disease
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/bacterium
バクテリアには善玉菌と悪玉菌の両方が含まれるので、必ずしも体に良くないものではありません。「有害なバクテリア」といいたいときには「harmful bacteria」と表現されたりします。
- This hand sanitiser can kill harmful bacteria.
(この消毒液は有害なバクテリアを殺すことができる) - Bacteria are not always bad for the human body. We also have good bacteria in our intestines.
(バクテリアは必ずしも人体に悪いものだとは限らない。私たちは腸に善玉菌を持っている) - Some bacteria are even useful for producing medicines and vaccines.
(数種のバクテリアは、薬やワクチンの開発に有益ですらある) - Bacteria are found pretty much everywhere on the Earth, from the bottom of the deepest oceans to the tops of mountains.
(バクテリアは、最も深い海底から山頂まで、地球上のほとんどあらゆる場所で発見されている) - Historically, various types of bacteria have been used for producing fermented food and beverages.
(歴史上、さまざまな種類のバクテリアが発酵食品や飲料の生産に利用されてきた)
Virus(es), Germ(s), Bacteriaの違いまとめ
Virus(es), Germ(s), Bacteriaの違いをまとめると、こんな感じ。
- Virus(es):ウイルス。身体の中に侵入し、さまざまな病気を起こさせるもの。インフルエンザ、はしか、水疱瘡、HIV(Human Immunodeficiency Virus)など。パソコンなどに悪さをするのもこれ。
- Germ(s):バイ菌。複数形germsで、カジュアルな日常会話に頻出。
- Bacteria(複数形):バクテリア。善玉菌と悪玉菌があり、必ずしも人体に有害とは限らない。
もちろん、科学的に説明すればもっと違いがあるわけですが、ここでは英語学習者として理解しやすい部分、最低限理解しておきたい段階の相違についてお話ししました。
日常会話の中で、これらの3語を使い分けるには、これだけ知っておけばOKかなと思います。