「catch up」というと、そのあとに「with」を置いて「~に追いつく」という意味を思い浮かべる人は多いでしょう。
でも、「catch up」にはそれ以外の意味もあり、ネイティブの日常会話にもよく登場します。
そこで今回は、句動詞「catch up」の意味と使い方をまとめてみました。
catch up with=追いつく
「catch up」のメインとなる意味として「追いつく」があります。「reach」に似た意味になります。
この場合、「catch up with+人」あるいは「catch (人) up」という形で用いられることが多いです。
Go ahead, I’ll catch up with you later.
(先に行ってください、後で追いつきますから)
Go on without me, I’ll catch you up.
(先に行ってください、後で追いつきますから)
She is far behind us. Should we wait for her to catch up?
(彼女は私達よりずっと遅れている。彼女が追いつくのを待つべきでしょうか)
He always walks so fast that I can’t catch up with him.
(彼はいつも歩くのが速いので、私は彼に追いつくことができない)
以上の例文は、物理的に「追いつく」「遅れを取り戻す」という意味で使ってます。そのほか、抽象的なことについても述べることができます。
Can we catch up with the advanced technology in the USA and Europe?
(アメリカやヨーロッパの先進的な技術に追いつくことができるでしょうか)
After a school break, I found it hard to catch up with my classes.
(学校が休みの後、私は自分の授業に追いつくのが難しい)
catch up on=(遅れを)取り戻す
二つ目の意味は、辞書で確認しておきます。
to do something that you have not been able to do recently
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/catch-up-on-something
(最近行っていなかったことを行うこと)
以上のように説明されています。
一定期間行っていなかったことについて、「遅れを取り戻す」「埋め合わせをする」という意味で使います。「一時期やっていなかったことを行う」という点がポイントになります。
この場合、「catch up on some~」あるいは「catch up on +所有格 ~」という形で用いることが多いです。
I want to catch up on my sleep this weekend.
(この週末は睡眠時間を取り戻したい)
この場合、いわゆる睡眠負債がたまっていることを暗示しています。最近十分にとれなかった睡眠を週末に解消したい、といっているのですね。
After the vacation, I had to spend a whole morning catching up on my emails.
(休暇の後、私は午前中いっぱい、メールの遅れを取り戻さなければならなかった)
She has to stay late to catch up on her/some work.
(彼女は仕事をキャッチアップするために残業しなくてはならない)
以上二つの例文は、「たまっていたメールを片付ける」「たまっていた仕事をやってしまう」ことを意味しています。
I am going to catch up on some reading tonight.
(今夜はたまっていた読書をするつもりだ)
catch up=近況を話す
そして、もう一つ、ネイティブがよく使う意味に、「近況を話す」「(おしゃべりして)会えなかった時間の埋め合わせをする」という使い方があります。
同意語を挙げるなら「talk to」あるいは「discuss」となります。
We must catch up sometime soon.
(私たちは近いうちに会って話をしなくちゃね)
Should we go for a drink? I’d like to catch up with you on your previous trip.
(飲みに行かない?この前の旅行について話を聞きたいわ)
誰と話をするのか、対象となる人を表現するには前置詞「with」を、話題や内容「~について」を表す場合は前置詞「on」を用いましょう。
They spent all afternoon catching up with each other.
(彼らは午後ずっと互いに会えなかった時間の埋め合わせに忙しかった)
Come in, I’d like to catch up on what happened in the village recently.
(どうぞ入って。最近村で起こったことについて教えてよ)
After the pandemic happened, I could finally catch up with my family in person.
(パンデミックが起こって以降、やっと家族と直接会うことができた)
They are in the kitchenette, catching up on the office gossip.
(彼らは給湯室でオフィスのゴシップに忙しい)
以上の例文を見てもわかると思いますが、なかなか日本語でぴたっとハマる訳がないのですね。
特に久しぶりに友人と会って話をするときに、「catch up」といったりします。日常会話でもとてもよく耳にするので、実際の会話に慣れながら覚えていくとよいのかもしれません。
句動詞 catch up の意味と使い方まとめ
ネイティブが日常会話でよく使う「catch up」の意味として、以下の3つを紹介しました。
- catch up with / catch (sb) up= reach
- catch up on some/one’s sth=to do something that you have not been able to do recently
- catch up=talk to, discuss
日本語訳すると、どれも「追いつく」「遅れを取り戻す」「埋め合わせをする」などと訳せないこともないのですが、使う状況はまったくことなります。
うまく使いこなせるようになるといいですね。