海外旅行で使えるアラビア語を学習中です。
アラビア語といえば、独特の文字を使うことでよく知られていますよね。
私も、まずはアラビア文字が読めるようになりたい!という目的があり、アラビア語のアルファベットの学習をはじめました。
アラビア語のアルファベットについて、学んだことの覚書としてメモしておきます。
アラビア語のアルファベットは28文字
アラビア語には28文字のアルファベットがあります。英語が26文字ですので、それに比べるとそれほど多くはないな、という感じですね。
ただし、アラビア語のアルファベットは、単語のはじめに来るか、中央に来るか、それとも最後に来るかによって、形が変化します。
だから、その変形の仕方も覚えなくてはいけないというのが、ちょっと難しいところでしょう。
ご存じの方もいると思いますが、アラビア語は右から左に向かって横書きするのも特徴の一つです。
また、子音と母音の組み合わせで文字がつづられるため、文字と発音との規則性を学習すれば、アラビアを読んで発音するのはそれほど複雑ではないといえるでしょう。
アラビア語のアルファベット(文字)と発音
ここには、私が学んだ順に、アラビア語のアルファベットと発音を書き記しておきます。学習した順に記載します。アルファベット順ではありませんので、ご注意ください。
また、学習が進むにつれて、書き直したり追記することになります。あくまで私の覚書メモとしての投稿になります。
ا(アリフ):aa
上から下にまっすぐ線を書くようにして書きます。
「アー」という長母音を表します。
単語の中央と最後に置かれる場合、「ـا」と変形します。
ب(バー):b
英語の「U」を平たくした形を右から左向きに書き、その下に点を一つ打ちます。
子音「b」として発音します。
単語の最初では「بـ」、中央では「ـبـ」、最後では「ـب」と変形します。
د(ダール):d
日本語の「っ」が傾いたような形をしています。
子音「d」を表します。
単語の中央と最後に置かれる場合、「ـد」と変化します。
ج(ジーム):j
日本語の「て」に点が加わったような形に似ています。
子音「j」あるいは「z」を表します。
単語の最初では「جـ」、中央では「ـجـ」、最後では「ـج」と変化します。
ك(カーフ):k
英語の「L」が左右反転したものに、「s」を加えたような形をしています。
子音「k」を表します。
単語の最初では「كـ」、中央では「ـكـ」、最後では「ك」と変化します。
و(ワーウ):w/uu
数字の「9」に似ていますが、書き方としては英語の「e」を左右反転したような書き方になります。
子音「w」あるいは長母音「uu(ウー)」を表します。
単語の中央と最後に置かれると、「ـو」に変化します。
ي(ヤー):y/ii
英語の「S」が崩れたような形の下に点を二つ加えるように書きます。
子音の「y」、あるいは長母音「ii(イー)」の音を表します。
単語の最初では「يـ」、中央では「ـيـ」、最後では「ـي」と変形します。
ذ(ザール):dh (th)
د(ダール)の上に点が一つ加わった形です。
英語の「mother」の「th」に近い発音を表します。 上下の歯で舌先をかんで発音する子音です。
単語の中央と最後に置かれる場合、「ـذ」と変形します。
ت(ター:taa):t
英語の「U」を平たくした上に、点が二つ横並びに描かれます。
英語の「t」の音に相当します。
単語の最初では「تـ」、中央では「ـتـ」、最後では「ـت」と変化します。
ر(ラー):r
日本語のカタカナの「ノ」みたいな感じですね。
英語の「r」に相当する音を表します。巻き舌音です。
単語の中央と最後では「ـر」と変化します。
ز(ザーイ):z
英語の「j」に似ています。
音は「z」の音を表します。
単語の末尾では「ــز」と表記されます。
ه(ハー):h
小さな涙型のアルファベットです。右上から右下、左下へ向かって円を描くようにして書きます。
英語の「h」に相当する子音です。
単語の冒頭では「هـ」、中央では「ـهـ」、末尾では「ـه」と変形します。
س(スィーン):s
英語の「w」を右から書き、最後にしっぽを長く伸したみたいな形をしています。
英語の「s」に相当する子音を表します。
単語の冒頭では「سـ」、中央では「ـسـ」、単語の末尾では「ـس」という形になります。
ة(ター・マルブータ):a/at
ه(ハー)の上に点が横に二個ならんで描かれます。
単語の末尾に現れ「ـة」と変化し、母音の「a」を示します。
ل(ラーム):l
日本語のひらがな「し」を左右反転させたような形をしています。大きく書きます。
英語の「l」に似た発音を表しますが、英語と異なり、舌を歯につけないで発音します。
単語の冒頭では「لـ」、中央では「ـلـ」、末尾では「ـل」と描かれます。また、長母音「aa」を表す「ا(アリフ)」に接続する際には、「ﻻ」と変形します。
ش(シーン):sh
س(スィーン)の上に点が三つ三角形に乗った形をしています。
子音「sh」を表します。
単語の冒頭では「شـ」、中央では「ـشـ」、末尾では「ـش」と変化します。
ث(サー):th
ت(ター:taa)の上の点が一つ増えた形をしています。
英語の「thumb」の「th」の音を表します。
単語の冒頭では「ثـ」、中央では「ـثـ」、末尾では「ـث」と変化します。
ح(ハー Haa):H
ج(ジーム)の点がないバージョン。
子音「h」を表しますが、ه(ハー)よりも強い子音です。疲れたときにつくため息のような感じで、息を大きく漏らして発音します。
単語の冒頭では「حـ」、中央では「ـحـ」、末尾では「ـح」と変形します。
م(ミーム):m
↑上に表示されているフォントだとわかりにくいですが、手書きで書いた数字の「9」を左右反転させたみたいな形をしています。
英語子音でいうと「m」に相当する音を表します。
単語の冒頭では「مـ」、中央では「ـمـ」、末尾では「ـم」と変形します。
ن(ヌーン):n
ت(ター:taa)の上の点が一つだけになると「ن(ヌーン)」になります。
英語子音の「n」の音を担当します。
単語の冒頭では「نـ」、中央では「ـنـ」、末尾では「ـن」と変化します。
ص(ソーッド):S
右側にある輪っかから左向きに「U」状にしっぽが出ているみたいな形をしています。
英語にはない音を表しますが、子音表記として、「S」としています。
س(スィーン)が表す英語の「s」音は比較的口の前の方で作り出す子音ですが、ص(ソーッド)の「S」はより口の奥まった部分で作ります。
英語ない音ですのでイメージしにくいですが、本投稿の最後に紹介している動画がわかりやすいです。
単語の冒頭では「صـ」、中ほどでは「ـصـ」、末尾では「ـص」と変形します。
ض(ダーッド):D
ص(ソーッド)の輪っかの上に点が一つ加わった形です。
英語にはない音を表しますが、子音表記として、「D」としています。
د(ダール)が表す英語の「d」音は比較的口の前の方で作り出す子音ですが、ض(ダーッド)の「D」はより口の奥まったところの、上の壁をはじくようにして発音します。
英語ない音ですのでイメージしにくいですが、本投稿の最後に紹介している動画がわかりやすいです。
単語の冒頭では「ضـ」、中ほどでは「ـضـ」、末尾では「ـض」と変形します。
خ(ハー:khaa):kh
ح(ハー Haa)の上に点が一つあります。
息漏れの多い「h」みたいな音になります。
単語の冒頭では「خـ」、中ほどでは「ـخـ」、末尾では「ـخ」と変化します。
ط (ター:Taa):T
英語アルファベットの小文字の「b」のような形をしていますが、輪っかの部分を先に描いてから、垂直な線を上から描いて付け加えます。
発音は、ت(ター:taa)に似ていますが、ت(ター:taa)が表す「t」の音は、比較的口先で作られる子音です。
それに対して、ط (ター:Taa)は、より口の奥側で作られる子音になります。それに引きずられるように、この子音前後の母音の発音が深くなる傾向にあります。
英語ない音ですのでイメージしにくいですが、本投稿の最後に紹介している動画がわかりやすいです。
単語の冒頭では「طـ」、中ほどでは「ـطـ」、末尾では「ـط」となりますが、あまり変化は大きくありません。
ظ (ザー):DH
ط (ター:Taa)の上に点を一つ描き加えた形になっています。
発音は、ذ(ザール)に似ており、舌を前後の歯で挟んで発音します。
ذ(ザール)が表す「t」の音は、比較的口先で作られる子音です。
それに対して、ظ (ザー)は、より口の奥側で作られる子音になります。それに引きずられるように、この子音前後の母音の発音が深くなる傾向にあります。
英語ない音ですのでイメージしにくいですが、本投稿の最後に紹介している動画がわかりやすいです。
単語の冒頭では「ظـ」、中ほどでは「ـظـ」、末尾では「ـظ」となりますが、あまり変化は大きくありません。
ء(ハムザ)
特殊なアルファベットになります。
声帯閉鎖音、あるいは声門破裂音と呼ばれる音を表します。声帯を閉じてまた開く際の音というふうに説明されます。
母音を発声するとき、声帯に一瞬力を入れるような音として発音すると、それらしく聞こえるような気がします。詰まるような音です。
単語の中で使われる場合は、そこで一瞬音が止まる(息をのむような)、あるいは閉塞した感じに聞こえます。
単語の冒頭に来る場合は、ا(アリフ)の上か下に記す形で用いられます。ا(アリフ)の下に書かれた場合は母音「イ」として発音します。
冒頭以外では、単独で用いられることもありますが、و(ワーウ)、ي(ヤー)の上に描かれることもあります。
ى(アリフ・マクスーラ):aa
ي(ヤー)の点が取り除かれたような形になります。
発音は「aa」という長母音になり、ا(アリフ)と同じ音になりますが、単語の末尾にしか出現しません。
ع (アイン):aa
数字の3が左右反転したような形をしています。
これも英語にはない発音になります。
「aa」に近い音ですが、より強く息を吐くようにして発音します。
単語の冒頭では「عـ」、中ほどでは「ـعـ」、末尾では「ـع」と変化します。
ف(ファー):f
数字の「9」が寝そべった上に点が一つ載っているような形をしています。
英語の子音「f」の発音になります。
単語の冒頭では「فـ」、中ほどでは「ـفـ」、末尾では「ـف」と描かれます。
غ(ガイン):gh
ع (アイン)の上に点が一つ加えられた形です。
発音は「gh」と表記していますが、これも英語にはない音です。イメージ的には、うがいをするときのような音で、のどの奥で作る子音になります。
単語の冒頭では「غـ」、中ほどでは「ـغـ」、末尾では「ـغ」と表記されます。
ق(カーフ):q
و(ワーウ)の上に点が二つ加わったような形をしています。
英語子音の「k」に似ていますが、より深いところから発生する子音になります。
単語の冒頭では「قـ」、中ほどでは「ـقـ」、末尾では「ـق」と変化します。
アラビア語の短母音記号
アラビア語には、短母音を表す記号があります。これらはアルファベット文字の上や下に書き加えて表記します。
ـَ(ファトハ):a
基本の文字の上に短い線を、右から左に書きます。
短母音の「a」を表します。
ـِ(カスラ):i
基本の文字の下に短い線を、右から左に書きます。
短母音の「i」を表します。
ـُ(ダンマ):u
基本の文字の上に小さな円を書くようにして書きます。
短母音の「u」を表します。
その他の記号
ــْـ(スクーン):無音
文字の上に小さな丸を描いて表します。
その文字が子音だけで発音されることを示します。母音は伴いません。
ـّـ(シャッダ):子音の重複
文字の上に小さな「w」を描くようにして表します。右から左に向けて描きます。
その文字の子音を長く強調(重複)することを示します。
ـٓ(マッダ):ah
母音「aa」に相当します。
ا(アリフ)と組み合わせて用いられることが多いです。
ـً(ファトハターン):an
アルファベット文字の上に、斜めの二重線として描かれます。
「an」という音を表します。
ـٍ(カスラターン):in
文字の下に、斜め二重線として描かれます。
「in」という音を表します。
ـٌ(ダンマターン):un
文字の上に表記します。「و」が変形したような形で描かれます。
「un」という音を表します。
ــٰـ(小アリフ):aa
ا(アリフ)が短く記されたような形で、アルファベット文字の上に記述されます。
「aa」という長母音を表します。
アラビア文字の発音
アラビア文字は、アルファベットが一つの音を示しているので、すべて覚えてしまえば発音できるようになるということです。
ただ、英語にない音もあり、学習者によってはその違いが分かりにくい文字の組み合わせもあります。
正しいアラビア文字の発音は、以下の動画が参考になると思ったので、参考にしてみてください。