英語で、なんとかネイティブとコミュニケーションできるようになると、だんだん他の外国語にも手を出したくなりませんか? 英語の次に第2外国語として勉強する選択肢は、たくさんあります。今回は、スペイン語とポルトガル語に堪能なSawitaさんに、スペイン語の魅力について書いていただきました。これを読めば、スペイン語が勉強したくなる・・・かも?
英語の次の第2外国語はスペイン語がおすすめ!
母国語話者は4億人を超え、20ヵ国以上の公用語地域を誇るスペイン語。さらに「ネイティブではなくてもスペイン語が通じる人口」を考慮すれば…「スペイン語ができれば、自分は世界人口の何割と直接会話ができるのだろうか!?」と、学習を始める前からワクワク狸の皮算用をしたくなってしまうのが「スペイン語」。
さて、スペイン語の魅力はこのような「ワールドワイドな便利さ」だけにとどまりません。楽しくハマれる第2外国語、スペイン語の魅力を3点ご紹介いたします。
魅力その1:習得しやすい
スペイン語の文法はかなりシンプルで、ドイツ語のような複雑な格変化を練習する必要もありません。
発音もほとんどローマ字読みで大丈夫。母音が多くて聞き取りやすい、しかもスペイン語話者は声が大きい…つまり、勉強を始めたその日からどんどん言える!通じる!聞き取れる!
「『じぇ・ぼうどらいす』と書いて何故『ジュ・ブドゥレ』と読むのだろう…?」などと言った、フランス語のような綴りの悩みももちろんありません。
「できない、分からない、涙で前が見えない…!」そんなストレスとは無縁のスペイン語学習。だから趣味としても大いに楽しめます。楽しめるから学習も続き、続けられるから習得もできるというわけです。
魅力その2:実際に使えるチャンスが多い
ネイティブの会話に触れる機会が多いのも、スペイン語の学習が軽やかに進む秘密。フラメンコやサルサ、サッカー、スペインや中南米の映画など、人気のラテン文化の現場にも本場のスペイン語が飛び交っていますね。
スペイン語のネイティブは通じる通じないを気にせず、スペイン語圏外でも堂々とスペイン語だけで発話することが多いです。そのため、映像やコミュニケーションの場にどんどん「生のスペイン語」が登場するわけです。
外国人観光客も増えてきた今日この頃。日本に居ながらもメジャーな観光地などで、臆せずにスペイン語で質問をしまくるネイティブに遭遇できます。
「せっかく第2外国語を勉強したのに、実際にネイティブに会ったら英語のほうが通じるので、結局英語だけで会話してしまった…」スペイン語なら、そんなゲルマン系言語のような歯がゆさはありません。
学習の成果を受け止めてもらえる実践の場がすぐそこに…ネイティブの世界が、あなたのスペイン語を待ち構えているのです!
魅力その3:日本人のすごさを再発見できる
スペイン語の学習を進め、現地へ行ったり友達ができたりと交流の機会も増えると…、改めて「日本人はすごい!」感動することが多いものです。
何事もスローでちょっと投げやりなスペイン語圏。リラックスして人生を楽しめそう…と思いきや、深くかかわるほどイライラすることも増えてきます。
問い合わせても返信が来ない
日本で30分でできる手続きが、スペインで一年近くかかった
聞く人によって言うことが違い、もう何を信じたらよいのやら…
予約してレストランに行ったのに閉まっていた
などなど・・・。
そんなショックを受けるたびに、改めて日本人の仕事の速さ、正確さ、丁寧さを思い出し、誇らしい気分になります。
魅力番外編:自分の英語力に自信が持てる
また、自分の「英語力」を再発見できるという嬉しいおまけも。
スペイン人に「英語ができますか?」と尋ねると、多くの場合「もちろんさっ!」と胸をポンとたたくのですが…実際は「ハロウ」と挨拶ができる程度だったり、1週間の曜日すら言えなかったりするものです。
中学や高校でさんざん英語教科にかじりついてきた日本人であれば、一般的なスペイン人よりも英語力ははるかに上級。ほんの少し英単語を知っているだけでも、現地では尊敬と羨望のまなざしを受けることができるのです。
学生時代に英語が得意だった方もそうでない方も、スペイン人との交流の中で「自分はこんなに英語もできる!」と感動されることでしょう。
スペイン語に余裕が出てきたら、英語を復習してブラッシュアップするも良し。また、語学習得力に自信がついてきたところで、似ているラテン系言語、ポルトガル語やイタリア語の勉強をかじってみる場合にも、スペイン語の知識は大いに役に立つのです。
英語の次は、スペイン語の世界へ!
「外国語は英語さえできればいい!」言うまでもなく、これは一昔前の感覚です。
英語以外の外国語に挑戦することも珍しくないこのご時世。巷の書店には諸外国語の参考書がずらりとならび、魅力的な外国語講座もよりどりみどり、インターネットを駆使すればあらゆる言語文化の情報が瞬時に手に入る…。
「何語を選べばいいのか迷ってしまう」という嬉しい悲鳴さえ起こります。こんな情報化時代の真っただ中で「英語の次にどの外国語を勉強しようか」とお迷いの方には、自信をもってスペイン語をお勧めいたします。「¡Ánimo!(頑張って!)」
執筆者:Sawita(スペイン在住の日本人)
Sawita氏の書いた著書を紹介しておきます。スペイン語とポルトガル語をもっと深く知りたい人におすすめ!