中国語を学んでいる方なら、中国と日本の文化の違いについてもある程度理解と知識があることでしょう。中国は日本のお隣さんで、一番近い国ですが、その国民性や文化・習慣は一見日本とよく似ているようで全く違います。
今日は、私が中国で暮らしていた時にびっくりした文化の違いについてお話をしたいと思います。
メンツを重んじる中国人
まず、中国人は非常に面子mian zi(メンツ)を重んじます。私がそれを実感したのは、中国人の友人と食事に行ったときです。
その友人は私を含めて3人の留学生を食事に招待してくれたのですが、中華料理店でとても4人では食べきれない量の料理を頼んでくれました。
私たちはせっかく頼んでくれたものを残すのは悪いと思い一生懸命食べたのですが、残りが少なくなってくると彼は「もう少し頼もう」と言い出しました。私たち3人の留学生は顔を見合わせ「もう食べられない」と中国人の友人に言いましたが「いやいや、まだ食べられるだろう」と料理を追加しようとしたのです。
人を食事に招待した時にも「メンツ」
あとで学校の先生に「こんなことがあった」と話した時に、先生は「中国人のもてなしというのはそういうものだ、食事に招待したのに相手のお腹がいっぱいになるくらい食べさせないんじゃメンツが立たないからね」と私に言いました。
中国人はそういうところで『面子』を気にしていると知ったとき、とても驚いたことを覚えています。今では中国人の友人や知り合いも増えたのでさじ加減が分かって来ましたけどね。
何事にも交渉が大切
また、中国人の文化として私が感心したことは「交渉」です。色々なところで「交渉」が必要になる場面に直面します。
買い物一つするのにも「交渉」が必要だったり、色々なことが「交渉」次第でなんとかなります。銀行で早く処理をしてもらいたいとき、予約でいっぱいのレストランにどうしても明日行きたいとき、数か月待たなければ診察してもらえない名医に診てもらいたいとき、色々なところで交渉をしている中国人をたくさん見てきました。
日本人としてはなかなか言い出せないようなことも、中国人からすると「とりあえず言ってみないと何とかならないから言ってみよう」となるようです。
現地で楽しむ中国文化
ほかにも、中国に行った外国人の数だけ「びっくりした中国文化」はあると思います。
それも含めてとても面白い国だと私は思っていますので、中国語を勉強している皆さんにはぜひ実際に現地に行って、できれば少しの間でも現地で生活をして、中国文化を体験してみていただきたいと思います。