言語を勉強している方なら、「翻訳」「通訳」のお仕事に興味を持つ方も多いと思います。今日は、中国語を活かして仕事をしたい!と思っている方のために、通訳・翻訳業界についてのお話しです。
中国語通訳の仕事
中国語通訳・翻訳者の皆さんはどのように仕事を得ているのでしょうか。中国語通訳は、英語通訳ほど仕事が多くないので、それだけを仕事にしていくのは大変なようです。私も通訳の仕事をしていたことがありますが、それは普通の企業に勤めていた時、業務の一環としてお客様に通訳を行うというものでした。
ほぼ同じ内容の事をフリーの通訳さんに依頼したこともありますが、その方々は色々な会社と契約をして仕事をしていると聞きました。
フリーの通訳さんは仕事量も時期によってばらつきがあるので、それだけで生計を立てるというよりは、主婦の方で副業として行う人が多い印象でした。
その中の何人かに話を聞いてみたところ、やはり企業に勤めているときに通訳の業務をしたことがあり、そこからフリーの通訳になったという方が多いようです。
中国語翻訳の仕事
中国語翻訳の仕事も、楽観的できない現実があります。中国語と日本語の翻訳者は、日本語に堪能な中国人がライバルです。彼らは多少低いお給料でも仕事を引き受けるので、全体的に中国語翻訳の報酬というのは、それにひきずられて低くなりがちという現実があります。
しかし、一方で、特に中国語から日本語への翻訳ですと、日本人らしい自然な日本語を求めるクライアントもいるので、日本人として有利になることもあります。
通訳・翻訳の専門学校からプロへ
中国語のプロとして活躍するには、通訳・翻訳者を育成する学校に通うという方法があります。学校を卒業すると、その学校が仕事を紹介してくれるという仕組みになっているところが多いようです。そこからいくつか仕事を受け、自分に仕事を依頼してくれるクライアントを広げていくのです。
生活していくのに足りる収入を得られるくらい仕事をするというのは本当に大変です。私の知る限り、通訳の仕事で得られる収入は大体時給2,000円くらいからですが、通訳・翻訳をする内容によってかなり幅があります。会議通訳だと1回で数万円の収入になるようですが、専門的な知識や同時通訳が求められる場面が多いため、中国語ができるというだけでは難しいかもしれません。
派遣社員としてはじめるという方法も
中国語の通訳や翻訳者として、フリーランスで働きたいという人はたくさんいると思います。しかし、残念ながら通訳翻訳の世界で、経験のない人に仕事を依頼するクライアントはいません。
通訳や翻訳者として独立するためには、まず経験を積む必要があります。先に述べた、専門学校からのあっせんで仕事をこなす以外に、自分で派遣社員として企業に勤め、通訳翻訳の仕事を徐々に学びながら経験を積むという方法もあります。
貿易関係、航空関係、旅行関係などの企業であれば、他の業務もこなしながら通訳や翻訳ができる人材を求めている企業は、たくさんあります。
今後の通訳・翻訳者に求められること
通訳・翻訳はとても人気のあるお仕事だと思いますが、最近翻訳アプリなどが急速に普及してきて、言葉の違いがそこまで高い壁ではなくなりつつあります。これから通訳・翻訳の仕事のは、中途半端な技術ではなく、専門的な業種に対応できることと、センスが問われる時代になるでしょう。
通訳・翻訳の仕事にも色々な分野の仕事があります。何か秀でた専門分野がある方はそこを活かして仕事ができれば有利になります。
逆に、「専門用語は難しい…」という方は仕事として通訳・翻訳をすることは難しいかもしれません。少し辛口に聞こえるかもしれませんが、通訳・翻訳の仕事は「中国語が話せる」というだけでできる仕事ではなく、中国語を日本語にしてアウトプットするセンスや頭の回転の速さが必要な難しい仕事であると言えます。
中国語通訳・翻訳はやりがいのある仕事
通訳・翻訳者を目指している方は、まずはアルバイトなど単発の仕事からこつこつと経験を積んでいくのが一番の近道だと私は思っています。言葉が通じない人々の間をつなぐ架け橋になる、やりがいのある素晴らしい仕事だと思いますので、目指している方はぜひ頑張ってみてください。