先日、中国語の発音、四声の練習方法として軽声を利用した練習方法を紹介しました。今回はその続きとして、数字を使って四声を練習する方法を紹介したいと思います。
お風呂で子供が数字を数えるように中国語四声を練習!
中国語の四声を理解するための方法として「軽声」を使った練習方法を紹介しました。
まだご覧になっていない方は、参考になると思うので、ぜひ一度読んでみてください。
今回は、そのステップ2として、数字を使って四声をマスターする方法を紹介したいと思います。
なぜ、数字なのか。
子供のころ、お風呂に入ったら「肩まで使って10数えなさい!」と親に言われたことはないでしょうか。お風呂で数を数える子供の声って、なんとなく旋律が決まっているような気がしませんか?
私は関西で育ちましたが、関西の子供の方がより数の数え方にメロディーがあるような気がします(ちがってたら、すみません)。
それをふと思い出したとき、中国語の数字を完璧にマスターできれば、四声が把握できるのではないかと、ある日思ったんです。中国語の数字、一から十までの中には、ちょうど、第1声から第4声までの4つのトーンがすべて含まれているんですね。
ですので、繰り返し数字を声に出して読むことで、四声が身につくし、数字も完璧に発音できるようになるという、まさに一石二鳥。しかも、中国語で数字が言えるようになれば、価格交渉にも有利です!
というわけで、さっそく中国語の数字をおさらいしてみましょう。
中国語の数字と四声発音
中国語の数字は、日本の漢数字とまったく同じ表記をします。
yī èr sān sì wǔ liù qī bā jiǔ shí
音声素材はかなりスピードが速いですよね。
一から十の数字の中で、日本人に発音しにくいのは、二、四、九、十の4つです。以下、ゆっくり一つずつ発音のコツをおさえていきましょう。
一 yī (第1声)
「イー」と高く平たく延ばす音、第1声です。
二 èr (第4声)
「アー(ル)」と高い位置から急激に下に下げる音、第4声です。中国語の「r」の音は日本人にはちょっと発音しにくいですが、このときの「r」は比較的易しいです。
「アー」といいながら、舌を口の中で巻き上げて高い位置にキープするようにします。「アー」の最後に「r」の音が来るというのではなく、むしろ舌を巻きあげた状態で「アー」と言う方が正しく発音できます。
三 sān (第1声)
「サン」と、これも高く平たい第1声。カタカナの通り「サン」と発音して通じます。
四 sì (第4声)
「スー」と高い位置から下へ落ちる音、第4声です。「スー」は、「い」の口をした状態で「スー」と発音する音です(ピンイン表記は「i」)。日本語にはない音ですので、注意しましょう。慣れればすぐにマスターできます。
五 wǔ (第3声)
「ウー」と低く抑えた音、第3声です。音声素材は、これでもかというくらい低く発音していますね。
「ウー」の発音(ピンイン表記「u」)は、日本語の「う」よりも唇をすぼめて発音します。
六 liù (第4声)
「リウ」と上から下へ下がる第4声です。「i」と「u」を素早く発音する二重母音です。音声を聞きながら真似をすれば、それほど難しくないと思います。ただ、「u」の音は、日本語の「う」よりも口をすぼめて発音するので、どちらかというと「オ」に近くなります。音声素材では、ほとんど「リオ」といっているように聞こえますね。
七 qī (第1声)
「チー」は高く平たい第1声。この時の「イー」の音も、日本語の「い」よりも横に広く唇を広げるように意識してみてください。
八 bā (第1声)
「バー」も第1声です。カンタンそうに見えますが、中国語の「バ」は、日本語の「バ」よりも子音「b」を控えに発音する方がそれっぽく聞こえます。「バ」を発音するときに、あまり強く唇をはじかないように、力を抜いて発音してみてください。
九 jiǔ (第3声)
低い音、第3声です。「ジウ」は「六」と同じ二重母音です。唇を大げさに動かす感じで発音してみましょう。ちなみに、「酒」もまったく同じ発音になります。
十 shí (第2声)
「シー」はこの中で唯一の第2声です。低い音から上に一気に上げるように発音します。最後の「十」が一番発音しにくい音で、ピンイン表記「shi」は日本人が苦手とする子音の一つです。
口の中で舌をそり上げた状態で発音します(上記「二」で出てきた「r」と同じ)。ピンインを見ると「i」の文字が見えますが、「四(si)」とは異なり「十(shi)」は口を横に広げないで発音します。
上にそり上げた舌の左右から息が漏れるような感じで、音が発せられます。しかも、低い音から高くずり上げるような調子で発音してください。
この「十」は中国語がかなりできるようになっても、発音に苦労する音ですので、できなくても落ち込まないように。
ついでに言うと、このように舌を反り上げて発生する音(巻舌音)は、中国南方では反り上げ方が弱いです。ですので、台湾を含めた中国南部への渡航を予定している人は、舌の巻き方が少々あまくても通じやすいです。
中国語は数字で四声をマスターしよう!
今回は前回の続編として、中国語の数字で四声を練習する方法を紹介しました。音声素材について、特に四声のトーンがきちんと発音できるように、練習してみてください。また、中国語の数字が完璧に言えるようになるだけでも、大きな進歩です。
お風呂にゆっくりつかる時には、子供に帰ったつもりで、中国語で一から十まで数えてみてください!
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