日本人の中国語学習者にとって、一番の難関が「中国語の発音」です。日本人の場合、漢字を書いたり読んだりするのは、中国語でも、そう難しいとは感じません。しかし、発音となると、一気にハードルが高くなります。
中国語の発音、最初の難関「四声」
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中国語学習において、発音が大切なことは、ちょっと中国語をかじったことのある人ならだれでも実感するでしょう。発音が正しくないと、中国語は全く通じません。
中国語の発音が日本人にとって難しいのは、中国語の発音には日本語の発音にない音が非常に多いからです。特に「そり舌音」とか「巻き舌音」と呼ばれる、ch-、zh-、sh-、r-の子音は、日本人が苦手とする発音です。
ですから、これらの発音方法を身に付けることは大変重要です。しかし、それよりも先に、中国語発音の完璧な四声を身に付けることをおすすめします。なぜなら、いくら子音や母音の発音が正しくても、四声が正しくなければ決定的に通じないからです。
まずはピンインを覚えること
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では、正しい四声を覚えるには何をすべきでしょうか。
まず第一にピンインを正しく覚えることです。中国語の漢字は基本的には1文字1音です。
すべての漢字がピンインを使って表記されます。ピンインは発音と四声の組合せで成り立っていますので、ピンインを覚えていれば、その文字の四声が分かっていることになります。
ですから、まず、一文字ずつ丁寧にピンインを覚えましょう。これは非常に地道な作業で、時には苦痛を感じるかもしれません。
しかし、その努力は必ず報われますので、地味に1文字ずつ覚えてください。
四声は2文字の組合せで覚える
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四声というのは声のトーンのようなもので、上がったり下がったり、パターンが4種類あるので「四声」と呼ばれています。
声の高低でそれを区別するわけですが、声なんて人によって、生まれつき高い声の人もいれば、低い声の人もいます。
覚えやすいのは、2文字セットのパターンで覚えてしまうことです。4声×4声で16パターンあることになります。
よく使う中国語の単語で、16パターン探してみました。
(実際は3声×3声は声調変化して2声×3声になるので15パターンになります)
一応、日本語訳(カッコ内)も付けています。
1声×2声 中文 Zhōngwén (中国語)
1声×3声 香港 Xiānggǎng (香港)
1声×4声 说话 shuōhuà (話す)
2声×1声 时间 shíjiān (時間)
2声×2声 和平 hépíng (平和)
2声×3声 你好 Nǐ hǎo (もともとは3声×3声ですが、成長変化して2声×3声になります)
2声×4声 牛肉 niúròu (牛肉)
3声×1声 手机 shǒujī (携帯電話)
3声×2声 女人 nǚrén (女性、女の人)
3声×3声=2声×3声
3声×4声 讨论 tǎolùn (議論する)
4声×1声 大家 dàjiā (みんな)
4声×2声 下流 xiàliú (下品な)
4声×3声 日本 Rìběn
4声×4声 电话 diànhuà (電話)
中国語の発音は繰り返し練習
どんな外国語でも、発音は大変重要です。特に中国語の発音は、日本人にとって難しく、初級の四声の段階で、早々に挫折してしまう人も少なくなりません。
この16パターンの発音を繰り返し練習してみてください。中国語発音は繰り返すことがたいへん重要です。繰り返せば、必ず身につきます。いったん正しい発音が身につけば、意思疎通がしやすくなり、中国語会話が楽しくなるはずです。