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日本人の思想のルーツは実は中国語にある

私が中国語にハマったのは、中国語の歴史が日本に与えた影響の大きさを興味深いと感じたからかもしれません。中国と日本は、古くからつながりが深いですが、言語的にも、日本語は中国語の影響を受けています。今回は、日本語や日本人の思想が中国語にかかわっているというお話です。

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言語は思想であるという考え方

日本人の思想のルーツは実は中国語にある

まず、思想は言語にもとづいているという考え方は、近代思想の大きな流れの一つです。私は哲学の専門家ではありませんが、かなり大雑把にいうと、フランス構造主義の考え方は、そういうことだと解釈しています。

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人は、言語を持つようになって初めて思想を得ることができると考え方です。ある一集団の思想は、その言語によってかなりの影響を受けるものです。

中国と日本のはなし

日本人の思想のルーツは実は中国語にある

例えば、中国と日本を例に挙げて説明します。

日本人は、文字を自分で発明できなかった人種です。それは、大昔の日本人に、文字を発明する能力がなかったというわけではなく、自分で文字を持つ前に、中国から「漢字」が入ってきたからでしょう。

中国から漢字が紹介される以前の日本にも、当然「ことば」はありました。今日の私たちは、「ことば」と「文字」を混同しがちですが、これ別物と考えるべきです。世界には、固有の文字をもたない言語も存在しているわけですし。

やまとことばと漢字

中国からの漢字、つまり当時の「中国語」が日本にやってくる前、日本にすでにあった言葉は、「やまとことば」と言われています。

例えば、当時日本語で「やま」という言葉は存在していたと考えられます。そこへ文字として、漢字の「山(中国語ではShan”サン”)」がやってきました。日本人はその「山」がMountainを意味する「やま」を指していると理解したので、「山」を「やま」と読ませるようにしたわけです。

しかし、中国語の「サン」という音も残しました。そのため、日本の漢字には、多くの場合、訓読み(もとは日本語、やまとことばだったと思われる)と音読み(中国語の読みに近い)があります。これは、1文字1音の中国人から見れば、とても摩訶不思議な現象であり、外国人が日本語を学習するときの困難な点になっています。

思想は言葉と同時に輸入された

そして、中国から大量の漢字(中国語)が導入されたのと同時に、「中国思想」も導入されました。

たとえば、「天」という考え方には、「空」という意味のほかに「神」や「運命」のような、「人間の手に負えない何者かのチカラ」というニュアンスもあります。これは、中国人の「天」に対する思想観が含まれていると思いませんか。

つまり、古来中国語の「天」という漢字を輸入したのと同時に、日本人は「天」という思想も輸入したのです。

そのほか、中国から輸入された思想で分かりやすいものに、「義」とか「敬」などがあると思います。これは、以前、「漢字と日本人」という本を読んだときに学んだことですので、興味がある人は、読んでみてください。

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現代日本人は中国人と思想を共有しているか

日本人の思想のルーツは実は中国語にある

では、現代人はどうなのか、という疑問が浮き上がってきます。

日本人は、実に多くのアイデアを中国語からインストールしてきました。これは、文字の持つ力がとてつもないという意味でもあるでしょう。それは、今でも私たちが四字熟語を使うとき、まさに中国語からの言語と思想の輸入を実感させられます。

中国思想は、中国人の進出と中国語(漢字)が広まるのと同時に、徐々に広がります。それは、朝鮮半島、日本、また現在のベトナムなどのエリアへも拡大したと思われます。実際、少し前まで、朝鮮半島やベトナムも漢字を用いていました。

当時華々しい中華思想として、知名度が高かったものに、「儒教」や「道教」などがありますね。「仏教」も中国を通じて日本に伝わりました。これらは、かつて中国人と朝鮮半島の人々、日本人が共有していた時代があったということです。

儒教では、若者が高齢の方を敬う「孝」という思想がありますが、これは、現代の中国ではすっかり失われてしまったと嘆く、中国人教師に出会ったこともあります。とはいえ、日本でも必ずしも国民全体が「孝」という思想を持ち合わせているかというとギモンでもあります・・・。

西洋思想と日本語と中国語

日本人の思想のルーツは実は中国語にある

ちなみに、一見中国語風に見える言葉、「経済」「国家」「歴史」などは、日本人が作った単語です。

これらは、明治維新後、西洋思想が日本にもたらされたときに、西洋語から日本への翻訳語として誕生した、比較的新しい言葉です。つまり、日本人は、このとき、これらの言語にまつわる西洋思想を輸入しました。

おもしろいことに、これらの言語は、日本から中国へ紹介されました。ですから、「経済」は中国語でも「経済」です。

こんな風に、中国語と日本語の歴史をひもといてみると、中国語学習にも役立つことがあると思います。これだから中国語を学ぶのはおもしろい、と思うのは私だけでしょうか・・・?

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