中国語を学んでいる人にとって、検定試験は勉強の目標にもなり、自分のスキルを証明するものにもなります。中国語の能力試験として、まず候補に挙がるのは中国語検定、HSKです。でも、どちらを受ければいいのかわからないという方が多いのではないでしょうか。ここでは、両者の違いを簡単に比較してみました。
中国語能力を測る試験
中国語を勉強している人には、自分の実力を測るためにも、能力試験を受けてみるのがおすすめです。試験に合格すれば、中国語のスキルとして、就職や留学に役立つこともあるでしょう。
中国語の能力試験というと、日本で一番ポピュラーなのは「中国語検定(中検)」です。一方、日本国外でも通用する検定試験が「HSK(漢語水平考試)」です。
中国語を始めたばかりのことは、どちらを目標にするべきか迷ってしまいますね。そんなときは、中国語を勉強する目的によって、どちらを受験するか選ぶことをお勧めします。
中国語検定(中検)
一般財団法人日本中国語検定協会という、日本の団体が主催する検定試験です。試験の内容としては会話力を図るというより、文法や語彙力が重視されます。最高級は1級です。
日本中国語検定協会
HSK(漢語水平考試)
中華人民共和国政府教育部が主催する、世界中で認められている検定試験です。内容としては全般的な中国語能力をはかる問題がバランスよく出されている印象です。最高級は6級です。
HSK【中国政府公認資格】
日本国内の就職で生かせるのは中国語検定
日本国内での就職で活かせるのは中国語検定でしょう。HSKはまだ日本国内での知名度は低く、履歴書に書いていても、面接では「それってどれくらいなの?」と聞かれることもあります。
中国語検定は日本の検定試験ですし、英検の等級と比較しやすいということもあり、分かりやすいようです。
中国語検定の最高級は英検と同じで1級ですが、HSKの最高級は6級(最低が1級)と、逆になっているのも、混乱されるようです。最高級であるHSK6級を持っていても、履歴書に書いて面接に行った先で「勉強し始めたばかりという感じですか?」と聞かれることもあるとか。
ですから、日本国内で就職をする際にアピールしたいのであれば、中国語検定を持っている方がはるかに有利です。
日本国外で広く評価されるのはHSK
一方、中国政府が認めている試験はHSKです。
日本以外の国では、中国語検定と言っても認知されていなませんので、海外での中国語を活かした活躍を視野に入れているなら、HSKは必須です。
特に、中国国内での就職には必ず確認されますし、現地の大学に編入する場合もHSK○級以上を保持していなければ入学資格を与えないという大学が多いです。
自分の実力を試したいなら・・・
就職などのためではなく、自身の実力を試したい!という目的のみで受験をされる方には、中国語検定をお勧めします。
中国語検定とHSKはどちらも6つの級に分かれていますが、中国語検定1級とHSK6級を比べると、中国語検定1級の方が難易度が高いように感じます。中国語検定1級に合格できれば、HSK6級の合格はやさしいかもしれません。
検定試験は、中国語を勉強をするときの目標に設定しやすいので、ぜひチャレンジしてみましょう。どちらにしても、一流の試験です。試験に合格すれば、それは自分にとって大きな自信になるでしょう。ステップアップの励みにもなりますよ。