「中国に行く」と言うと、反日デモなどで危険なのではないかと心配してくれる人がいます。
確かに、日中関係が少し悪くなると、中国のあちこちで反日デモが起こります。最近、特にひどかったのが尖閣諸島問題の時期でした。当時は、中国本土の日系レストランなどが攻撃されて、さんざんな目に合ったといいます。
中国にいて体感すること
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私は、女性ですので、あまり日本人として攻撃されることは、男性よりも少ないと思われます。上海にいた時も、タクシーに乗ろうとした日本人男性が、突然殴られたというような話を聞きました。
私の場合は、ラッキーなことに、日本語さえ話さなければ日本人だと思われないようで、そのような危険な目に合ったことはありません。ただ一度だけ、違和感を感じたことがありました。
桂林を旅行中、ヒッチハイクして、北京から来た裕福な家庭の旅行者の車に乗せてもらったことがあります。車中で少し会話をしているうちに私が中国人でないことに気付いたようで、どこから来たか聞かれました。
私が日本人だというと、その父親は黙ってしまいました。おそらく日本人に対してあまり良い印象を持っていなかったのでしょう。
中国人の日本に対す感情は「Love & Hate」
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それ以外、中国でも香港でも、反日感情を直接感じたことはありません。
むしろ、中国人と接していて感じたものは、日本に対するあこがれ、羨望、興味、そしておそらく嫉妬だと思います。中国人が日本に対して持つイメージは、人によってかなり差があります。
今でも情報操作が行われている中国ですから、日本の情報は中国政府のフィルターがかかって国民に伝えられます。中国政府にとって都合の良いように、日本の情報が歪曲して伝えられることもあります。
ひとことで言うなら、中国人の日本人に対する感情は、愛憎入り混じったものということになるでしょう。彼らにとって日本の文化や流行はとても魅力的なものです。
その反面、歴史的には敵対国としての教育を長く受けていますので、反日感情が刷り込まれているとも言えるかもしれません。
中国人が豊かになったと言っても、まだまだそれは一部の人たちであり、一生外国に出ることのない中国人もたくさんいます。彼らにとっては、テレビやマスコミから入ってくる情報が全てです。
日本に実際に来て初めて、日本へのイメージが180度変わったという中国人もいます。
日本人の中国に対するイメージ
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その点、日本人も同じようなものかもしれません。一生のうちに実際に中国に行く人は限られているでしょうし、マスコミから受け取る情報は中国の一面しか伝えていないことも多くあります。
私は、いろんな国を旅行しましたが、その中でも中国は治安が良い国の一つです。
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「中国って危ないんじゃないの?」と心配してくれる友人がいることは、ありがたいことだと思いつつも、日本人の中国に対するイメージが早く塗り替えられるといいなーと思います。