海ひとつを隔てたお隣の国、中国。古来より日本との交流が深く、また現代の国際社会においても日本とのつながりの深い国です。
政治や経済の面だけでなく、中国へと海外旅行に出かける日本人は数多く、逆もしかりで、ひと頃注目された中国人富裕層が日本のマーケットになだれ込む「爆買いツアー」にも見られるように、一般の個人レベルにおいても両国の行き来は非常に盛んだと言えます。
そんな中国へ旅行やビジネスなどで渡航するとき、英語が通じるかどうかというのは、気になるところです。中国の公用語である中国語は私たち日本人にとっても、身近な言語ではありますが、話すとなると別問題ですよね。
中国語が話せない人が、中国に行ってなんとかなるものなのか、考えてみました。
中国に行く前に中国語は学習するべきか
日本からも近く、気軽に行きやすい国・中国ですが、じっさいに行ってみたいとなると、まずはいろいろな準備が必要。その中で不安材料となるのが、「言葉の壁」です。
例えば、「中国を旅行する!」「中国留学したい!」と一念発起して、言葉もほとんどしゃべれないまま現地に飛び込んでいくという思い切りのよいチャレンジャーの話も聞きますね。
それとは逆に、日本の語学講座である程度の知識を蓄えてから、いざ実践ということで海外に行かれる方もいるでしょう。果たしてどちらの方法がよいのでしょう。
中国ではやはり英語よりも中国語
そもそも、中国に行くにあたってまったく中国語をしゃべれない状態で行って、「なんとかなる」ものなのか。私自身の経験から結論を述べるとすれば、
「おそらく多分何とかなるけど、絶対とは言えない。」
それと、「その人次第」です。
中国人とコミュニケーションをとるには、中国語は欠かせません。少なくとも、多少なり話せて損はありません。買い物をする、交通機関を利用する、ホテルに泊まる、そうした場面において全く中国語ができないとなると、あまりいい顔はされません。
筆談で通じることもある
中国語を聞いても理解できない、(听不懂:tīngbùdǒng:ティンブドン)状態の人を相手に、根気よく、通じるまで、親切に話してくれる中国人ももちろん、中にはいます。下心なくそこまで親切にしてくれる中国人に会えたら、その人とはぜひ友達(朋友:péngyou:ポンヨウ)になりましょう。
また、筆談も効果的。ここは同じ漢字を共有する者同士、かなりの意思疎通が可能です。
中国で話される英語
英語も、通じなくはありません。中国社会は日本以上に教育に熱心なお国柄で、英語教育もさかん。ホテルや百貨店のような場所であれば日本人が思う以上に英語に堪能な人材がそろっていると思いますが、庶民的なお店や市場となるとその限りではありません。
また、英語を発音する時、日本人に日本人独特の癖があるように、中国人にも独特の癖があります。
その癖に慣れないことには、たとえ流ちょうな英語ユーザー同士で話していても通じにくいので、中国語は話せない、英語もカタコト、という状態ではコミュニケーションには相当苦労する、と思った方がいいでしょう。
中国語習得目的ならいきなり飛び込むという選択肢も
ただし、「通じない環境で必要に迫られて」という、いわば実戦訓練的に学ぶのも、言葉を身に着けるのに効果的なのは事実です。
知らない土地に臆せず飛び込むか、まずは知識をつけてから行くか、自分に合った学び方はどちらか?ということで選ぶのがよいと思います。
ただし、飛び込む派は特に、いざという時、自分の身の安全を守れる方法をしっかり調べておくことをおススメします。