中国語を勉強するきっかけや動機は人それぞれです。例えば、「中国でビジネスを成功させたい」「中国に赴任が決まった」「中国に旅行や留学したい」などなど。
中国語には大きく分けて、北京語と広東語があります。広東語は、中国広東省や香港で広く使われている言葉です。
また、世界に散らばる華僑のあいだやシンガポールなどの国でも広東語はよく話されています。もともと華僑には広東省や福建省出身の人が多いのです。
香港人は北京語を話すか?
中国でのビジネスチャンスを考える人は、香港でビジネスを展開することを考えている人も多いでしょう。実際、香港で起業して、それから中国本土へビジネスを広げる人もたくさんいます。そうなると、最初にビジネスパートナーとなるのは香港人かもしれません。
香港では基本的に広東語が話されています。香港での公用語は、広東語、英語、北京語です。そのため、公共の乗り物等のアナウンスも3か国語で案内があります。ちなみに、例えばマレーシアなんかに行くと、マレー語、英語、北京語の順でアナウンスがありますね。
香港で、高卒程度の学歴がある人の多くは、広東語、英語、北京語を話します。しかし、人によって得意不得意があります。基本的に広東語は、日常的に話される言語なので、もちろんみんなぺらぺらです(ただし、帰国子女などを除きます)。
広東語の次の言語としては、北京語の方が得意な人と、英語の方が得意な人がいます。少し前までは、北京語は香港では通じにくい言語でした。順番でいうと、1.広東語、2.英語でした。ところが最近では、1.広東語、2.北京語になりつつあるようです。
中国大陸からの買い物客
言語の順位が入れ替わりつつある原因は、2つあります。
ひとつは、中国大陸からの裕福な観光客です。ここ10年で、香港の様子は随分変わりました。香港の地価が高いのは世界的にも有名です。
その中でも最も家賃が高い高級ブランドショップが並ぶエリアを、札束を持って闊歩するのは、今や日本人でも欧米人でもなく、中国大陸から来た中国人です。
財布の中には、中国の通貨「人民元」がぱんぱんに詰まっています。グッチやシャネルなどの高級ブランド店の中は、札束に膨らんだ財布を持つ中国人観光客であふれ、北京語が飛び交っています。平日でも入場制限をしなくてはならないほどの盛況ぶりです。
そのため、金払いの良い中国人を相手にする高級ホテルやレストラン、観光地では北京語ができなくては仕事になりません。
香港における学校教育の変化
もう一つの理由は、香港での小中学校教育の変化のためです。数年前から徐々に中国政府は、香港の教育制度において北京語を国語として教育するように勧めてきました。
イギリス統治時代には、広東語の次の言語として教育されたのは主に英語でした。ですが、当然中国返還後は、北京語教育へとシフトされています。その影響で、今の若い世代には英語ができなくて、北京語ができる人が多いのです。
香港でのビジネスに北京語は有効か
結論を言うと、香港でビジネスを展開するにあたって北京語はとても有効であるといえます。もちろん英語も大変重要です。しかし、これからはますます北京語が普及すると考えられます。
また、香港から中国本土への展開を考えているなら、広東語よりも北京語の方が、将来的に有利と言って良いかもしれません。。
もし、ここまで読んでくださったあなたが、北京語か広東語のどちらを勉強しようか迷っているなら、断然北京語をおすすめします。
香港だけでなく、世界中に中国人、つまり北京語話者は、増殖しています(笑)。中国政府は、北京語(=普通話)の普及に必死です。北京語は、今後、国際的言語として英語に筆頭するくらいにまで、栄えるかもしれません。
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