英語で「work」という単語があります。中学生英語のごく初歩で出てくる基本的な単語です。意味は「仕事、作業」という名詞と、「働く、仕事をする」という動詞があります。
この単語、日本人としてはどうしても「仕事」や「働く」という意味に関連付けて考えがちですが、必ずしも日本語の「働く」という意味とは合致しない場面もあります。「work」という単語が出てきたときに戸惑わないためにも、基本的な意味と使い方をおさえておきましょう。
work基本の意味は「働く」
workは基本的に日本語の「働く」という意味を持っています。例えば、
(今仕事に行くところだよ=通勤途中)
のような例文では、work=仕事という解釈で何の違和感もありません。では、次の例文はどうでしょうか。
お金を稼ぐとは関係ないwork
(学校でしっかり勉強しなくてはダメだよ)
この分では、日本語の「働く、仕事」という意味とは少しギャップがありますね。
workには、「何かを成し遂げるために身体的や精神的に努力する」という意味があります。日本語の「働く」や「仕事」には、「仕事をしてお金を稼ぐ」という意味を含むことが多いですが、英語のworkはそれよりももっと含まれる意味が広範囲にわたります。
ここでは、精神的に身体的に良い結果(成績)をつかむために学校で努力をする=勉強するという意味でworkが使われているのです。
(彼女はボランティアとしてその団体で働いている)
これも、彼女はボランティアなので、お金を稼いでいるとは限りませんが、workを使って表します。workという単語は「お金を稼ぐ」という結果的な事象よりも、実際に体を動かして仕事をするという「作業」や「行為」に注目しているようですね。
物理的に体を動かす行為を表すwork
(彼は今日ジムで一生懸命汗を流した)
これも「仕事」や「お金を稼ぐ」こととはまったく関係のないworkが使われているパターンです。ジムで物理的に体を動かして鍛える、という意味でworkが使われています。
(午前中はずっと庭でガーデニングをしていたの)
これも、ガーデニングという必ずしもお金を稼ぐ仕事とは関係のない「作業」や「仕事」という意味でworkが使われています。もちろん、野菜などを販売する目的に畑で働いている人も同じフレーズを使えますけどね。
機能する、実行するという意味のwork
(私の電子レンジはもう使い物にならない)
この例文では、また少し別の意味でworkが使われていて、モノやことが「機能する」という意味でつかわれています。
電子レンジのような機器を主語にして言うこともできるほか、スケジュールや計画などが「機能する」「思い通りに事が運ぶ」という意味でも使います。
(クリスマスに休暇を取りたいんだけど、いけると思う?)
「do you think that can work?」の 「that」はクリスマスに休暇を取ることを指しています。
(彼をディナーに招待したかったんだけど、うまくアレンジできなかったの)
どうして彼がディナーに来れなかったのかはわかりませんが、彼が忙しすぎたのか、何らかの理由で招待ディナーが実現しなかったことを指しています。
使える!便利なworkをマスターしよう!
このように、workという英単語はいろいろな意味で使われますので、使い方を覚えておくと、とても便利です。日本語の「仕事」や「働く」という意味にとらわれずに、広い意味をとらえておきたいですね。
このように、日本語訳と英語の本来の意味とがうまく重ならない単語はたくさんあります。こういう単語を使いこなすためには、できるだけ英単語を英語で理解し、多くの例文に触れることが大切です。
workを広い視線でとらえ、ネイティブっぽく日常的に使いこなてみてくださいね!