社会派ドラマ「The Looming Tower(邦題:倒壊する巨塔)」を見ました。英語学習の素材としてレビューしてみます。
海外ドラマ「The Looming Tower(邦題:倒壊する巨塔)」概要
ローレンス・ライト著「倒壊する巨塔」がベースとなってドラマ化された、ミニシリーズです。2018年2月にHuluで作成されたらしいですが、日本ではアマゾンプライムで公開されています。私はカナダに住んでいるので日本語の字幕は有効でなく、英語の音声+英語字幕で鑑賞しました。全10話です。
あらすじ
題材は2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの背景です。アルカイーダによるテロがどのように仕組まれたのか、アメリカにはFBIとCIAという情報機関があるにもかかわらず、なぜ同時テロが防げなかったのかが解明されていきます。
1990年末からクローズアップされた、ウサーマ・ビン・ラーディンとアルカーイダ、そしてタンザニアとケニアで起きたアメリカ大使館爆破事件を経て、2001年の同時テロまで、CIAとFBIとの間に起きていた摩擦と調査の様子がリアルに描かれます。実際のニュース映像や2004年の公聴会での証言映像を交えて、ストーリーが展開します。
英語学習素材としてのおススメ度
題材がテロなので、英語だけでなくアラビア語での会話が多いです。アラビア語を勉強している人にとっては、その分おもしろい学習素材になるでしょう。
英語はアメリカ英語、スラングも多いです。また、公聴会の様子などは回りくどい表現もあり、少し理解しにくい点があるかもしれません。
ただ、英語のセリフが完全に理解できなくても、映像やアクションでストーリー展開が分かる部分も多く、英語学習初心者でもドラマそのものは楽しめるのではないかと思います。字幕が使えるなら英語字幕での視聴をおすすめします。…というか、字幕がないとアラビア語の部分は理解できないので(笑)、アラビア語を理解できない方は英語字幕が必須でしょう。
真実に基づいた興味深い社会派ドラマ
同時多発テロという悲しい事実を題材としたものなので、見終わった後の感想はハッピーなものではありません。しかし、それだけにいろいろと考えさせられるドラマでした。
FBIとCIAの信じられない情報隠匿が、ドラマという形で明らかにされているのは驚異的だとも思います。英語やアラビア語学習の素材としても価値がありますが、ドラマそのもののクオリティも高いので、ぜひ視聴してみてください。