「コスパがいい」という場合、英語ではどのようにいえばいいでしょうか。
「コスパ」は、「コストパフォーマンス」のことですが、英語にも「cost performance」という表現があります。
しかし、こちらはちょっと意味が異なるようです。
日本語で「コスパがいい」という場合の意味をよく理解して、それに相当する英語表現を探してみました。
Cost Performance は「コスパ」ではない
「cost Performance」という英語表現も存在します。
でも日本語で「コスパがいい」などという場合の「コスパ」とは意味が異なります。英語での「cost Performance」は「費用対効果」という専門用語に匹敵し、日常会話ではあまり使われません。
そのため、「コスパはいい」の英訳として「good cost performance」といってしまうと、意味が上手く伝わらなくなってしまいます。
日本語でいうところの「コスパがいい」とは、「価格の割に品質がよい」など「お買い得だ」という意味で使いますよね。そこで、そういう意味を表す英語表現を探してみました。
good value for money
日本語の「コスパがいい」にもっともピッタリくるのが「good value for money」でしょう。
「value」は「価値」という意味の名詞で、可算名詞にも不可算名詞にもなります。そのため「a good value for money」というふうに「a」を付けて使うこともあります。
どうやら、イギリス英語では比較的「a」を付けないことが多く、アメリカ英語では「a」を付ける傾向があるようです。
It might be expensive, but it can last forever. It’s good value for money.
(高価かもしれないが、ずっと使える。コストパフォーマンスがいい)
I think that old-fashioned tools are sometimes better value for money.
(昔ながらの道具の方がコスパがいいこともある)
That restaurant’s food was excellent and not expensive. It was great value for money.
(そのレストランの料理は素晴らしく、値段も高くない。コスパ的にすごくよかった)
a good deal
「deal」は「取引」を表す名詞ですが、「a good deal」という形で用いると「安い買い物」「よい取引」を表すことができます(それ以外にも意味があります)。
I bought this at a big discount. It was a good deal.
(割引価格でこれを買いました。いい買い物だった)
Was it 500 yen? Is that all? Wow, that was a good deal!
(たった500円だったの?すごい、コスパいいねー)
reasonable
「reasonable」にも「お買い得だ(=not too expensive)」という意味があります。
The things in that shop are all reasonable. I love that shop.
(あのお店のものは、どれもリーズナブルでコスパがいい。大好きなんだよね)
That hotel was reasonable compared with the quality of service and location.
(あのホテルは、サービスの質や立地条件の割に、コスパがよかった)
ただし、「reasonable」には「妥当だ(=acceptable)」という意味もあり、「特別よくもないが、悪くもない」という意味として使われる場合もあります。
In the end, they offered a reasonable price. (=an acceptable price)
(最終的に、彼らは妥当な価格を提示した。=許容範囲内の価格)
必ずしも常に「コスパがいい」という意味で使われるとは限らない、という点には注意したいですね。
日本語の「コスパ」は「cost performance」ではない
「コスパ」=「コストパフォーマンス」だから、そのまま英語で使っても通じるかも、と思ってしまうかもしれません。
たしかにその言葉は存在するのですが、日本語と英語とでは意味がまったく異なる、おもしろい例だと思います。
きちんといいたいことが伝わる英語フレーズを覚えて、日常会話で使ってみてください!