「Give me a shout」は、英語ネイティブとの日常会話でときどき耳にするフレーズです。
そもそも「shout」という単語には「叫び」「大声で叫ぶこと」を意味するため、「Give (人) a shout」を直訳すると「(人に向かって)大声で叫ぶ」になるような気がしますね。
でもそうなると、「Give me a shout」は「私に向かって怒鳴ってください」となってしまい、日常会話のフレーズとしては変ですよね。
もちろん、これには日常会話ならではの意味と使い方がありました。
ネイティブがよく使う「Give me a shout」の意味と使い方を紹介します。
「Give me a shout」の意味
「Give me a shout」が英会話で使われる場合、たいていは、日常的な言い回しとして「誰かに知らせる」という意味で使われます。
例えば、お店に入ったとき、「何か探し物ですか?」と店員さんに声をかけられることがあります。「いいえ、大丈夫です」と答えると、
Give me a shout if you need help.
(必要なときは、お声がけください)
というふうにいわれることがあります。
「shout」といっているからといって、大声で叫ぶ必要はなく、普通の声のトーンで声をかければOKです。
あるいは、いっしょに出かける準備をしている友人に、
Give me a shout when you are ready.
(用意ができたら声をかけて)
ということもできます。
Tell me when you are ready.
(準備ができたらおしえて)
と同じ意味になります。
似た表現「shout-out」
また、似たような表現に「shout-out」もあります。
「shout」だけでなく「out」も伴っているので、よほど大きな声で叫ぶのかな、と思ってしまうかもしれませんが、そうではありません(そういう意味もあります)。
この言い方は比較的新しい若者(?)的スラングだと思うのですが、すでにちゃんと辞書にも掲載されていました。Cambridge Dictionaryによると、
an occasion when someone who is talking on the television or radio mentions someone in order to thank them or wish them well
(テレビやラジオで話している人が、感謝したり、元気になったりするために誰かに言及すること)
というふうに掲載されています。もともとは、テレビやラジオなどで知り合いの名前を出して、感謝や「よろしく」と伝えることを意味していたみたいですね。
I want to give a shout-out to my parents, who always helped me.
(いつもサポートしてくれた両親に、一言感謝を伝えたいです)
最近では、テレビやラジオだけでなく、SNSなど、ウェブ上のコミュニケーションでも使われることがあります。
「挨拶」「メッセージ」「感謝」を伝えたいという意味のスラングとして解釈しておけばよいでしょう。
I’d like to send a big shout out to Joe.
(ジョーに盛大な感謝の気持ちを伝えたい)
あるいは「誰それによろしく伝えといて」というときにも使うことがあります。
Give a shout-out to your brother.
(君のお兄さんによろしく)
難しい表現ではないですが、「shout=叫び」と解釈してしまうと勘違いしてしまいそうです。
「shout」という単語が入っていても、ポジティブなニュアンスで使われることが多いので、覚えておきましょう。