日本人学習者の中には英語の発音が苦手という人は多く、その練習方法がよくわからないという人も少なくないでしょう。発音が苦手ということは、リスニングやスピーキングにも影響してきますよね。でも、ちょっとした心がけで英語の発音はよくなるものです。
正しい英語の発音を身につける4つの方法とステップを紹介します。
なぜ日本人は英語の発音が苦手なのか
日本人で英語の発音が苦手という人はたくさんいます。私も英語の発音は下手です(笑)。英語の発音には日本語にない音が多いので、日本人にとって英語の発音を正しくマスターするというのは難しいのです。
発音が正しくできないということは、話していることが相手に伝わりにくいだけでなくリスニングにも困難を生じます。リスニングと発音は表裏一体です。聞き取れない「音」は、自分でも発音できていないということなんです。
発音練習というと、相手がいないと難しい、ネイティブといっしょでないとできないと思っていませんか? でも、先ほども言いましたが、リスニングと発音は表裏一体なので、リスニング力を上げることで英語の発音を上達させることは不可能ではありません。
英語の発音がよくなると英語力に自信が付く
英語は世界中で多くの人に話されています。英語を母国語としない人の中にも、英語話者が多いので、アクセントの幅も非常に大きいです。英語を学ぶということは、これらの人すべてと(潜在的に)コミュニケーションできるということですから、そのインパクトは大きいですよね。
一方で、英語を母国語としない私たちの場合、各国やそれぞれの国籍によるアクセントの違いに苦労することになります。当然ながら私たちの英語にも日本人独特のアクセントがあっても恥じるべきではありません。
ところが、やはり正しい英語の発音を身につけることができると、英語力やコミュニケーションに自信が持てます。英語を話すときに圧倒的に通じやすくなりますし、「日本人なのに日本人英語に聞こえないね」などど褒められることもあります(私のことではありません)。
そうなると、英語を話すときにも積極性をもって発話ができますし、もっと英語をスキルアップしたくなるはずです。
つまり、英語の正しい発音を身につけることは、英語学習のモチベーションを大きくアップさせてくれるんです。
正しい英語発音を身につける方法
1.英語の発音と日本語との違いを理解する
英語の発音を徹底的にマスターしたいと思ったら、まず英語と日本語の発音の違いを理論的に把握することが早道になります。英語の発音に特化したテキストはたくさん出版されていますので、これらを利用して頭で英語の発音方法を理解してみましょう。
英語の発音に関する本を一冊購入し、最後まで読み通してみてください。たくさんの本を買いそろえる必要はありません。多く本を読むよりも一冊の本を最後までしっかり読み通すことが大切です。
英語の発音方法について、唇や舌の動かし方、日本語との違いに関して理論をインプットします。
2.視覚と触覚を100%活用する
発音とかリスニングというと「聴覚」の問題だと思うかもしれません。赤ちゃんが言葉を覚えるときには聴覚だけでも十分ですが、発音体系が完成されてしまっている大人の私たちにとっては、それだけでは不十分です。
発音練習をするときには、聴覚、視覚、触覚をフル活用してください。
ネイティブが英語を話しているとき、その音に耳を澄ませるだけでなく、英語ネイティブの口の動きをじっくり観察してみてください。唇、舌がどのような位置にあって、どんなふうに動くかを視覚的に学習します。
そして、自分の口と唇、舌でそれを再現します。舌がどの位置にあるか、息が口腔内のどこを摩擦してどこが振動しているかを「触覚」で感じ、本で学習した理論を思い出してみましょう。
英語の発音練習は運動選手の筋トレみたいなもので、定期的にトレーニングすることでより自然にこなせるようになります。
3.実際に自分でも発音してみる
英語ネイティブの音を聞いて口の動きを観察するだけでなく、自分の口と舌を使って実際に発音してみます。最近は、動画でも英語発音のレッスンを視聴できますので、それを見ながら自分の口を動かしてみます。
英語の発音は実践練習が大切です。唇や舌の筋トレだと思って、毎日少しずつでもやってみてください。
さらに、自分の発音が正しいかどうか、録音して聞いてみることをおすすめします。スマホにデフォルトでボイスレコーダーがインストールされていますので、簡単に声を録音することができます。
自分で英語のテキストを読み上げ、録音してみてください。それを自分の耳で聞いてみます。自分ではうまく発音しているつもりでも、録音して聞いてみると、意外と正確でない箇所があるかもしれません。自覚できればそれを修正するのは容易になります。
短いフレーズであれば、Google翻訳などの音声認識ツールを使って自分の発音を確かめることができます。ただし、これらのツールはアメリカ式とイギリス式で発音に対して異なる反応を示すので、自分でどちらかに決めて練習するようにします。
4.好きな歌を繰り返し聞いて歌おう
英語の歌を聴くということは、正しい発音を身につけるうえでとても効果的です。
自分の好きな歌を繰り返して聞きましょう。その時歌詞を確認しながら聞いてください。歌全体でなくてもサビの部分だけでも構いません。
聞きなれたら、歌手といっしょに歌います。それも、その歌手になりきったつもりで感情をこめて歌ってください。繰り返し歌うことで、ネイティブの発音のままその歌を覚えてしまうはずです。気が付けば、完璧な発音が身についていることでしょう。
歌のレパートリーを増やしていけば、どんどん正しい発音が身についていきます。発音に自信が持てると、自分で発話するのが楽しくなります。英語の歌が歌えると、外国人との交流の際に意外と役立ちますし、カラオケで英語の歌が歌えるのもかっこいいものです。
発音は英語学習のカナメ
英語学習というと、文法やボキャブラリーに先走ってしまう人もいますが、コミュニケーションの上では発音の方が重要だったりします。
発音がいい人は、ボキャブラリーが少なくても英語がうまいように聞こえます。また、リスニング力も同時に向上しますから、会話力が高まりますしニュース英語も聞き取りやすくなるでしょう。
発音ができると会話にも積極的になれます。小さな努力の積み重ねでしか身につけることのできない発音ですが、その積み重ねが英語力の大きな飛躍をもたらしてくれることは間違いないと思います。