Amazonプライムで映画「The King’s Speech」を見ました。
イギリスの元国王ジョージ6世の話なんですが、彼はどもり(吃音)を持っていたのですね(私は知らなかった)。
そんな彼が、どのように自分の吃音を克服していくかという過程が描かれています。
「どもり」や「吃音」は、あまり普段の日常会話の中では使わない言葉だと思います。でも、この映画を見るには必須のボキャブラリなので、ここで紹介しておきます。
映画「The King’s Speech」について
映画「The King’s Speech」は「英国王のスピーチ」という邦題がついています。英国元国王のジョージ6世を描いたもので、実際のイベントに基づいています。
イギリスには王室をテーマにした映画やドラマが比較的多いように思います。それだけ人々に親近感を与える存在であるといるかもしれませんね。
ジョージ6世は、今のイギリス、エリザベス女王のお父さんにあたる人物で、幼少のころのエリザベス王妃も映画に登場します。
国王として国民に向かってスピーチをしなくてはいけないシーンが多いにも関わらず、彼は吃音(どもり)があり、それに苦悩します。そして、スピーチ矯正の専門家の協力を得て吃音を克服しようとする物語になっています。
「どもり」「吃音」は英語で何という?
「吃音」「どもり」とは、何らかの理由により言葉が円滑に出てこない、スムーズに話せないことをいいます。一つの音で引っかかったり、同じ音を何度も繰り返してしまい、その先を話すことができなくなる状態をいいます。
定期的に公の場でスピーチをしなくてはいけない立場の人にとっては、深刻な問題です。
「吃音」「どもり」は英語では、「stutter」「stammer」といいます。いずれも動詞、名詞として使うことができます。
「stutter」「stammer」を使った例文
「stutter」「stammer」はいずれも「吃音」「どもり」を指し、たいていの場合は置き換えても問題ありません。
He was so nervous in front of the crowd that he stuttered a lot.
He was so nervous in front of the crowd that he stammered a lot.
(人前で緊張してしまい、彼は何度もどもった)
“C-c-can I g-go now?” she stuttered.
“C-c-can I g-go now?” she stammered.
(「い、行っても、い、い、いいですか?」と彼女はどもった)
「stutter」は比較的アメリカ英語的、「stammer」はイギリスでよく使われる単語のようです。
また、どちらかというと、「stutter」とは同じ音を繰り返して発音することを、「stammer」は発音がブロックされる、つっかかることを指す傾向があると指摘する人もいます。
「stuttered and stammered」という言い方もあります。
He stuttered and stammered when apologising.
(彼はどもりにどもりながら謝罪した)
「stutter」「stammer」は、それぞれ名詞としても機能します。
The speech therapist gave him some unique lessons to cope with his stammer (stutter).
(その言語聴覚士は、彼に吃音に対処するためのユニークなレッスンを提供した)
「stutter」は人以外の主語をとることも
動詞「stutter」は、人以外に機械などを主語にとり「(自動車などが)ガタガタ走る」「(機械などが)がくがく動く」という意味を表すこともあります。
to work or happen in a way that is not smooth or regular
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/stutter
(機械などが、スムーズではない、異常な動作をすること)
My car suddenly stuttered, and then it stopped in the middle of nowhere.
(車は突然ガタガタ言い出し、何にもないところで止まってしまった)
The computer started stuttering a couple of days ago, and now it’s completely frozen.
(コンピューターは数日前にガクガク作動しはじめ、今は完全にフリーズしてしまった)
この意味で使われる「stutter」は「stammer」に置き換えることができません。
機械のトラブルでも登場する「stutter」
「吃音」という意味ではあまり使われない単語かもしれませんが、「stutter」に関しては機械のトラブルとして描写するときに登場することがあります。
そのため、まずは「stutter」という単語から覚えておくといいかもしれませんね。