先日、「そもそも」を表す英語表現 in the first placeとfrom the beginning の違いという投稿を公開しました。
その続きとして、今回は、initially」と「originally」の違いを取り上げたいと思います。
「initially」と「originally」の違い
「もともと」「そもそも」を表す副詞として「initially」や「originally」という単語もあります。
意味は非常に似通っていて、おそらく片方を片方に置き換えても意味は通じますし、それほど違和感もないのではないかと思います。
あえて違いをいうなら、「initially」は、名前の頭文字を「イニシャル」というように、出来事の「最初(始まり)」や「前後関係」を強調したいときにしっくりくるようです。
一方、「originally」の方は 、日本語でも「オリジナル」というように、元祖がどこなのか、「起源」を強調したいときに使うとぴったりな言葉だと思います。
「initially」と「originally」の違いを例文で比較
Initially, we didn’t plan to stop in Bangkok.
(もともとは、バンコクに立ち寄る予定ではなかった)
この文では、「最初の予定では」バンコクに行くつもりではなかったことが強調されています。「初め」の計画と、実際とが異なっているときに使いたい「initially」です。
そもそもの計画ではバンコクに行く予定はなかったのに、何らかの事情で立ち寄ることになったことがうかがえます。
Emojis were originally developed in Japan.
(絵文字は、もともとは日本で発展したものだ)
何かの起源について述べる場合、「originally」がしっくりきます。
絵文字は英語圏にもすっかり浸透し「Emoji」が日本のモノであることを知らずに使っているネイティブも少なくないみたいです。
そこで、絵文字は日本のものなんだよ!えっへん、といいたい場合、上のようなフレーズを使ってみましょう。
順序ではなく「起源」に注目して事実を述べたいので、「originally」を使っています。
「initially」は順番、「originally」は起源を強調
This story was originally written in Japanese and then translated into English.
(この物語は日本語で書かれたのちに、英語に翻訳されたものです)
本や文章を読んでいると、これと似たような記述を見かけることがあります。
これも、「オリジナル」「原文」としての意味を強調したいので、「initinally」ではなく「originally」を使うほうが自然です。
いずれにしても、些細なニュアンスの違いにすぎませんので、どっちがどっちになったからといって、大きな問題にはならないでしょう。
ただ、エッセイを書くときなど、ちょっとこだわりを出したいときもあります。そんなときは、この投稿を思い出してみてくださいね。