医療用防護服や人工呼吸器(酸素吸入器)などは、ふだんの会話ではあまり使われることのなかった医療関連の専門用語です。でもこのところの新型コロナウイルス関連の英語ニュースでは、頻繁に出てくるボキャブラリーですので、知っておくと理解しやすくなりますね。
新型コロナウイルス関連の英語ニュースでよく使われる医療用語、防護服、人工呼吸器(酸素吸入器)、個人防護具(PPE)などの英単語を紹介します。
医療の現場で使われる個人保護装置=PPE
感染症の患者さんと直接対応する医療スタッフが自らの感染を保護するための装置を、まとめてこういいます。
personal protective equipment (PPE)
その中に含まれるものには次のようなアイテムがあります。
- gloves:手袋
- medical mask(s):医療マスク
- respirator(s):消毒マスク
- goggles:ゴーグル(常に複数形)
- face shield(s):保護マスク、シールド
- gown(s):保護服
- apron(s):エプロン
glovesとgogglesは、通常複数形で使われます。
中には、普段の生活でもよく使う言葉もありますね。医療用と区別していう必要がある場合には「medical(医療用の)」や「protective(保護用の)」といった形容詞を付けていうとわかりやすいでしょう。
その他にこれらの医療用具といっしょに使われる英単語には、次のような言葉もあります。
- disposable:使い捨ての
- surgical:外科の
- protection:保護の
- single-use:使い捨ての
gownに関しては「isolation gown(s):隔離用ガウン」ということもあります。
「goggles(ゴーグル)」と「face shield(s)(保護マスク、シールド)」を合わせて「eye protection」という言葉もよく見かけます。
PPEを使った例文を実際の報道やニュースから抜粋して紹介しておきます。
(医師や看護師、その他の最前線で働く医療スタッフは自らを守るための個人防護装置に依存している)
(深刻なPPEの不足は、需要の高まりだけが原因ではなく、パニックによる買い占めもその要因となっている)
人工呼吸器(酸素吸入器)は英語で何という?
人工呼吸器(酸素吸入器)に相当する英語にはいくつかあるようですが、私が英語ニュースを聞いていて一番よく耳にするのが、この二つです。
- a ventilator
- a respirator
どっちも調べると「人工呼吸器」の意味があり、ventilatorはICUなどでよく見かける機械型の人工呼吸器のことのようですね。(ちょっとこの辺になると専門的過ぎて、断言はできないのですが)
一方、respiratorはマスク型の酸素吸入器あるいは人工呼吸器を指すようです。ある種のマスクのことを指して使うことも多く(上のPPEに含まれています)紛らわしいです。
英語ネイティブでも、医療関係者でない限り、この二つの用語の違いを説明できる人はそれほど多くないので、ざっくりとどちらにも「人工呼吸器」の意味があるという解釈をしておけば、日常会話では問題ないでしょう。
(イタリアが2,700以上の人工呼吸器を分配する一方、フランスでは10,000の酸素吸入器の生産をターゲットとしている)
(調査によれば、アメリカでは人工呼吸器を装着した患者のうち、わずか3分の1しか生存できていないことが分かった)
この機会に覚えよう!医療用語
今回紹介したのは、ふだんの日常会話ではあまり使わない医療用語ですが、新型コロナウイルス関連の英語ニュースでは頻繁に登場します。これらを理解できるかどうかで、ニュースの内容そのものの理解度が変わってきます。
このような専門用語は、医療関係の海外ドラマや映画を見るときにも知っておくと便利ですよね。
ふだんは使わないからこそ、この機会に覚えてしまっておきましょう!
このほかにも新型コロナウイルス関連の英語表現を紹介しています。よければ、あわせてお読みください。