spontaneous、spontaneouslyという単語、受験英語として勉強したという人も多いかもしれません。日本語訳では「自然発生的な/に」というふうに訳されますが、「それってどんな状況で使うの?」って思いませんか?
私もそう感じていて、普段の会話で使われることはあまりないんだろうと思っていたら、英語ネイティブはけっこう日常会話の中でサラッと使っているんですよね!
しかも、よくよく観察してみると、とても素敵な意味で使われています。
今回は、ネイティブが日常会話の中で使っているspontaneous、spontaneouslyの使い方と意味について紹介します。
spontaneousの意味と使い方(形容詞)
spontaneousは形容詞で、日本語ではよく「自然発生的な」という訳があてられています。
でも、「自然発生的な」なんて、日本語の日常会話であまり使いませんよね~。だから、いったいこのspontaneousって、どんな状況で使うんだろうと思ってしまうわけです。
英英辞書にはこう解説されています。
spontaneous:
1.happening or done in a natural, often sudden way, without any planning or without being forced
2.happening, especially in a living thing, without being caused by something outside, or without the organism’s control
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/spontaneous
- 計画も強制もなしに、自然にあるいはしばしば突然の方法で起こったり、行われたりする様子
- (特に生物学などにおいて)外部要因、または人工的な制御なしで起こる様子
というふうに解説されています。
1に関しては、重要なのは「計画も強制もなしに」という点です。計画して行われるものと対極にあり、自然と起こったことの形容として使われます。
(僕たちは計画していたわけじゃないんだけど、それは自然発生的に起こったんだ)
例えば、たまたま街であって「飲みに行こうよ」と盛り上がったときなど、こういう表現が使えます。
(今日は予定外の自然発生的なミーティングがあった)
計画されていなかった、予定外のという意味では「unexpected(予測外の)」と似ているように思えますね。
(今日は予定されていないミーティングがあった)
その他にも、spontaneousは感情や拍手、スピーチなど、計画なく自発的に、あるいは突発的に起こったことと結びつくことが多いです。
(彼の突発的なスピーチは多くの人の心を動かした)
(それは、自然な感情の流出だった)
(彼のパフォーマンスの後、自然と拍手がわきおこった)
spontaneousは、人の素質や性格を述べるときに用いられることもあり、どちらかというとポジティブな意味あいで使われます。
He is a very spontaneous person.
というと、彼は計画や予定することなしに、いつも突発的に行動するアクティブな人だというふうに解釈できます。
「a spontaneous person」の対極にいるのが「a planner」だといってもよいでしょう。
(あなたは計画的な人?それとも突発的に行動するのが好きな人?)
2の「外部要因、または人工的な制御なしで起こる様子」については、生物学や医学の世界で使われることが多く、日常会話であまり出てくることは少ないようです。
例えば、「The delivery was spontaneous.」というと、帝王切開などではなく自然な分娩だった、という意味になります。
spontaneouslyの意味と使い方(副詞)
次に副詞「spontaneously」の意味と使い方を確認してみましょう。副詞spontaneouslyの使い方が分かると、この言葉の意味がよりつかみやすいと思います。
spontaneously:
1.in a way that is natural, often sudden, and not planned or forced
2.without any obvious outside cause:
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/spontaneously
(すべては自然と起こったことだったんだ)
恋愛関係や、何か特別なストーリーを語るときに、こんなふうに言われたら興味津々になりますね。
(予約も招待もいらないよ。そのパーティにはみんなふらっと参加できるんだ)
これもよく聞く表現です。こちらのホームパーティーは、だれでも勝手に参加していいよというシーンも多く、予約や招待なしに「ふらっと」現れるだけでいい形式なんですね。
参加する方としても、プレッシャーがないので、リラックスして出かけることができます。「行きたければ行けばいいんだよ」的なカジュアルさが、日本人のパーティーとはちょっと違うところですね。
(この野生の花は自然と繁殖した)
(新型コロナウイルスのパンデミックにあって、医療スタッフとして働く人々に対して、自然と拍手がわき起こり、それは世界へ広まった)
spontaneous、spontaneouslyの意味と使い方まとめ
英語ネイティブがよく使っているspontaneous、spontaneouslyの意味と使い方についてまとめてみました。
「自然発生的な」という意味から考えると、ちょっと使いにくそうな単語に思えますよね。綴りも長いし、発音も変だし、、、笑。
とっつきにくいイメージのある単語ですが、「予約も計画もなしに」「突然自然と起こった」「自発的に」というふうに解釈すると、ちょっと素敵な言葉だとも思えてきませんか。
spontaneous、spontaneouslyという表現ができるだけで、ウイットの効いた会話に聞こえることもあります。ぜひ、相手の反応を見ながら、試験的に使ってみてください!