英語の表現力を豊かにするために使いたいのが、副詞です。
apparently, presumably, obviouslyなどの副詞は、接続詞の代わりに用いて文章をスムーズにつなげるときにも役立つ言葉です。
ただ、その使い方と意味は少し異なるので、今回は改めてその違いをまとめてみました。
apparently の意味と使い方
まずは一つずつの単語の意味を確認しておきましょう。
「apparently」は辞書ではこのように定義されています。
1.used to say you have read or been told something although you are not certain it is true
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/apparently
(本当かどうかわからないが、何かを読んだり聞いたりしたことを言うときに使う)
2.used when the real situation is different from what you thought it was
(現実の状況が、あなたが考えていたものと異なっているときに使われる)
日本語訳すると「おそらく」「どうやら」「どうも」という訳がしっくりきそうです。
最もよく使われるのは、定義1の意味だと思います。読んだり聞いたりしたことに基づいて事実を推察している場合に使うと覚えておけばよいでしょう。
ポイントは、
- あくまでも推察であり、確信はない
- 読んだり聞いたりしたこと(伝聞)により推察している
以上のような場合に用いることが多いです。
Apparently this year’s rainy season will be very wet.
(どうやら、今年の梅雨は雨が多いらしい)
Apparently they are going to lift all of the Covid-19 restrictions next month.
(どうやら来月、Covid-19の規制が全て解除されるようだ)
The train was delayed, apparently because of the disruption caused by passengers fighting on the train.
(電車が遅れたのは、聞くところによると乗客の喧嘩による混乱が原因らしい)
辞書の定義にあるように「apparently」は、予想と異なっていた事実を述べる際にも使われることがあります。
I thought she would have left the house by now, but apparently she hasn’t yet.
(彼女はもうすでに家を出ていると思っていたが、どうもまだらしい)
I heard that they split up, but apparently it was not true.
(彼らは別れたと聞いたが、どうやらそうではなかったようだ)
この意味で使われる場合、「but」とともに用いられることが多いです。
presumably の意味と使い方
次に「presumably」の意味を確認しておきます。
used to say what you think is the likely situation
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/presumably
(ありそうな状況だと思うことを言うときに用いる)
日本語に訳すと「多分」「おそらく」「思うに」という訳が当たります。
「apparently」との違いが分かりにくいですね。
あえていうなら「apparently」はどちらかというと見たり聞いたりしたこと(伝聞)による情報から判断する推察、一方「presumably」は思考することにより推察をほのめかしているといえるでしょう。
動詞「presume」は「仮定する」「推測する」「推察する」という意味を持ちます。その副詞形である「presumably」は「論理的思考によると○○だと推察できる」というシーンで使うとしっくりきます。
また、「presumably」は「I guess that」「I assume that」などと置き替えてみると理解しやすいかもしれません。
例文を確認しておきましょう。
Presumably they are going to leave on vacation soon.
I guess that they are going to leave on vacation soon.
(おそらく、彼らはすぐに休暇に出るのだろう)
Presumably they are able to send us more information if we need it.
I assume that they are able to send us more information if we need it.
(私たちが必要とすれば もっと情報を送ってくれるものと思われます)
Her mother will presumably stay with her for a while after she delivers her baby.
I assume that her mother will stay with her for a while after she delivers her baby.
(出産後、しばらくは母親が付き添うことになると思われる)
You are not going to the party tonight, presumably?
You are not going to the party tonight, I guess?
(今夜のパーティーには行かないんでしょう?)
obviously の意味と使い方
そして最後に「obviously」ですが、これは明らかに「apparently」や「presumably」とは異なるので、あまり混同することはないかと思われます。
辞書で意味を確認しておくと、
in a way that is easy to understand or see
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/obviously
と説明されています。要するに「明らかに」という意味になります。
「apparently」や「presumably」よりも強く確認していることが表されます。はっきりと見てわかること、そうだと理解するのが容易であることに対して用います。
She can’t even walk straight. Obviously, she’s had a few drinks already.
(彼女はまっすぐ歩くことさえできない。明らかに、もう何杯か飲んでいる)
Although he obviously wanted to leave, why didn’t you let him go?
(彼は明らかに去りたがっていたのに、なぜ行かせなかったのですか?)
You were obviously set up with them.
(自分、明らかにはめられちゃってるんじゃん)
apparently, presumably, obviously の違い
それぞれの意味と例文を確認してきました。
三者の違いについてですが、まず「obviously」は分かりやすいですね。「明らか」という意味ですので、確信している度合いがもっとも高いことになります。
何らかの証拠や事実を示す根拠があって、「明らかに~だ」「~なのは明白だ」といいたいときに使います。
わかりにくいのが「apparently」と「presumably」です。
「apparently」は動詞「appear」に、「presumably」は動詞「presume」に関連しています。
そのため、「apparently」は目に見えること、あるいは聞いたこと、伝聞などをよりどころにして推察している場合が多いです。一方、「presumably」は単に「~だと推測する」「~だと仮定する」という意味で使うことができます。
「apparently」と「presumably」はとてもよく似ていますが、手元にある情報から推察されることには「apparently」が使えると覚えておくとよいでしょう。この二つはどちらも「不確実ではない」ことを暗示してます。
実際の英会話で積極的に使いながら、使い分けを体得していきましょう。