日本人は「Maybe」という単語が好きらしく、よく使うといわれます。私もよく使います。きっと物事を断言することをあまり好まない国民性なのかもしれないですね。
ところで、Maybe「多分」という意味の英語は他にもあって、「Perhaps」「Probably」などは学校の英語教育でも習ったと思います。
Maybe、Perhaps、Probablyは、どれも日本語にすると「多分」「おそらく」という意味になりますが、ニュアンスは微妙に違いがあるようです。
今回は、Maybe、Perhaps、Probablyの意味の違いと使い方についてまとめてみました。
Maybeの意味と使い方
MaybeもProbablyもPerhapsも、いずれも副詞として機能します。まず、一つずつの意味を確認しておきます。
maybe:
1.used to show that something is possible or that something might be true
2.used to show that a number or amount is approximate
3.used to politely suggest or ask for something
4.used to avoid giving a clear or certain answer to a question
5.used to mean that something is a possible explanation for why something else happened
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/maybe
英英辞書で引くと、ざくざくといろんな意味が出てきました。でもいずれも日本人の私たちが「たぶん」といういい方をするときと同じ感覚のようです。
「Maybe=たぶん」という意味でとらえておいて、ほぼ間違いはないと思われます。
物事に対して「おそらく」という推定の意味を加える表現ですが、その確定具合はだいたい50%とみてよいようです。「起こるかもれしれないし、起こらないかもしれない」「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」確率は半分という程度の「たぶん」がMaybeとなります。
(多分、君が正しい)
(彼は明日来ると思う?―多分…、来るかもしれないし来ないかもしれない。わかんないな)
「Maybe, maybe not.」といういい方はよく耳にします。Maybeの確信度が50%であることをよく示している表現ですね。
(彼女、何歳だと思う?―60代くらい?多分ね)
何か提案したいとき、やんわりと発話したいときにも「Maybe」は役立ちます。
(彼女も来たがるかもしれないよ。誘ってみるべきかな?)
やんわりと断りたいときにも役立ちますね。
(今日仕事が終わったら飲みにいかない?―うーん、多分。クライアントの返答次第かな)
Maybeは「~かもしれない」と理由をやんわりと説明したりするときにも使います。例えば、夕食に招待したゲストがあまり食べないで帰ってしまったとき。
(彼女、今夜はあまり食べてなかったね。―ベジタリアンなのかもよ。それかお腹空いてなかっただけじゃない?)
「Maybe it’s because+文(~からかもしれないよ)」というフレーズもよく使いますので、覚えておくとよいと思います。
Perhapsの意味と使い方
perhaps:
1.used to show that something is possible or that you are not certain about something
2.used to show that a number or amount is approximate
3.used when making polite requests or statements of opinion
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/perhaps
英英辞書で意味を確認すると、ほぼMaybeと同じ意味として紹介されています。「多分」を意味する副詞で、文頭、文尾、文中に置くことができます。
日常会話では、圧倒的にMaybeが使われることが多いですが、Perhapsも使われます。推定の可能性もMaybeと同じく50%として解釈しておけばよいでしょう。
(彼女、私より年上だと思う?―ほとんど同じじゃないかな、多分)
Maybeと同じく、Perhapsも推量だけでなく、何かを提案するときにも使用します。
(多分、君はもっと他にやることがあると思うよ、もっと大切なことがね)
(僕の妻は料理が上手いんだ。僕は家で料理なんかしたことがなくてさ。―えーと、たまにはやった方がいいと思うけど)
また、「~だからじゃない?」と理由をやんわりと述べるときにも使えます。
(彼からの返事が来ないんだけど。―多分、まだ君のメッセージを読んでないだけじゃない)
Probablyの意味と使い方
MaybeやPerhapsと少し違うのが、Probablyです。
probably:
used to mean that something is very likely
出典:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/probably
英英辞書の解釈の通り、Probablyは、MaybeやPerhapsに比べて確信度が高いときに使います。「そうかもしれないし、そうでないかもしれない」というときではなく、「おそらくこうだろう」と思っているときの表現です。
確信度としては80%くらいでしょうか。「かなりの確率で」それが起こることを推測しているということになります。
副詞として働き、文頭、文尾、文中に置くことができます(例文は副詞として文中に置いていますが、文頭や文尾においても意味は変わりません)。
(彼はおそらく正午までにはオフィスに戻ると思います)
(状況次第だが、おそらく休校は9月まで続くだろう)
(彼女は君を怒らせたことにおそらくまだ気づいていない)
(その結婚パーティには、おそらく500人くらいのゲストが来ていた)
MaybeとPerhapsの違い
Probablyは、他の二つと違って、可能性が高いことを意味しています。では、MaybeとPerhapsは何が違うのでしょうか。
英英辞書によると、大きな違いが二つだけあるようです。
Maybeは文中には置かない
MaybeもPerhapsも、文頭や文尾に置くことができます。ただし、文中に副詞として挿入できるのはPerhapsのみで、Maybeを文中に置くことはしません。
✕ You maybe remember that, but I want to remind you, just in case.
(君はそのことを覚えているかもしれないが、念のためリマインドさせてもらうよ)
ただし、Maybeに似た形の助動詞「may」は文中において推量を表すことができます。
Perhapsの方がMaybeよりややフォーマル
Perhapsの方がMaybeに比較して、ややフォーマルな印象を与えるのも違いの一つです。正式な文章やスピーチでは、推量の表現として使う場合、Perhapsの方がすこしあらまって聞こえるでしょう。
Maybe, Perhaps, Probablyの違いと使い方まとめ
Maybe, Perhaps, Probablyの違いと使い方について紹介しました。まとめると、
- Maybe:比較的カジュアルな「たぶん」
- Perhaps:Maybeより少しフォーマル、でも意味はいっしょ
- Probably:Maybe、Perhapsよりも確信度が高い「おそらく」
いつもMaybeばかりを使っている人は、この機会に他の表現も使いこなせるようになるといいですね!(私も)