義務教育で6年以上も英語を学習してきたはずなのに、なかなか英語が身についていない・・・という人は、意外と多いのではないでしょうか。
その理由は、至って簡単。これまでの英語学習の方法は、人間の記憶に反したやり方だからです。
文法やリーディングが中心の英語教育
日本の英語学習は文法やリーディングが中心ですが、これはあまり現実的な会話とは言えません。
私たちの普段を会話を思い出してください。日本語での会話でも、長々と文法に即した会話を行うことはあまりないでしょう。これは英語でも同じことです。
何より、英語を学ぶ目的は、外国人の相手とコミュニケーションを円滑に図ること。この原点を忘れてはいけません。
ボキャブラリを増やす
そのため大事なのは文法ではなく、自分の状況や感情を正確に伝えるための単語のボキャブラリー、つまり語彙力なのです。ボキャブラリを増やすことは、自分の細かな感情やニュアンスを伝える力を豊かにしてくれます。
例えば、「仕事」という言葉を英語であらわす時、「work」「job」「 business」「task」と数種類の表現方法があります。これは、日本語でも同じ事ですが、表現する場面や自分の感情によって、「業務」と言い換えたり「労働」と言い換えたりする場合もあり、使用する単語は異なります。
そのため、英単語をその場に応じて使い分ける事も、自分の感情を相手に伝える上でもとても重要な役割を果たします。
では、英単語のボキャブラリを増やすには、どうすることが一番手っ取り早いのでしょう。
映画やドラマでボキャブラリを増やす
一番のおすすめは、お気に入りの字幕付きの映画やドラマを暗唱できるまで見ること。
英語学習というと単語帳を暗記し、文法をマスターすることという風にとらえがちですが、それでは、ボキャブラリーは劇的に増えません。
赤ちゃんも、日本語を読めるから言葉がわかるわけではなく、お母さんの言葉を耳で聞き、繰り返すことで、その物や事象を体験しながら言葉を学んでいきます。
それと同じように、耳や目で、英単語が示す状況を知ることができる状況に身を置くことが重要です。
外国人とのコミュニケーションを疑似体験
一番良いのは、外国人の友達などと常にコミュニケーションを図ることですが、なかなかそういうわけにもいかない場合、その経験が、身近にできるのが映画なのです。
映画では、その実体験に近いことが主人公を通して経験ができます。ここで大事なのは、簡単な単語や言い回し、セリフなどは繰り返し口に出してみることです。英語のボキャブラリを増やすには、聞くだけ、見るだけでなく、自分の体に覚えさせることが大切です。
口に出して繰り返すことで、その時の主人公の状況や話の流れなども同時に脳に記憶を蓄積していくことができます。
まずはお気に入りの1本から!
まずは1本の映画の中で、お気に入りのシーンを暗唱できるようになることをおすすめします。そうすることで、どんな状況に使う言葉なのかを理解した上で、ボキャブラリを増やすことができます。
これを繰り返していけば、単語帳をただ暗記するのとは比べ物にならない会話力と表現力が身に付きます。実際に外国人と英語でコミュニケーションをする際にも、きっと役立つことでしょう。