「気づく」を英語で表現したいとき、使える動詞は複数あります。動詞によってややニュアンスが変わってくるので、使い分けに注意が必要です。
今回は、「気づく」を英語で表現するときの方法方法と、使える動詞として主にfind 、aware 、realise(realize) 、notice 、recognise(recognize)を取り上げ、違いと使い分けについてまとめてみました。
英語初心者でも使いやすいfind
findは「見つける」と訳されることが多い動詞ですが、文脈によっては「気づく」という意味で使うことができます。英語学習初心者でも使いやすい単語ですので、ぜひとも使いこなせるようになっておきましょう。
He immediately found my grammatical mistake in the e-mail which was written in English.
(彼は、私の英文で書かれた電子メールの、文法的な過ちにすぐに気づいた。
I found that she had changed a lot.
(私は彼女が大きく変わってしまったことに気づいた)
I found that somebody had broken into our house.
(私は何者かが家に押し入ったことに気づいた)
Did you find his grammatical mistake?
(彼の文法的間違いに気づきましたか?)
気づいている状態を示すaware
awareは、何かに気づいている状態、何かを認識している状態を表す形容詞です。動詞ではないので、常にbe動詞を伴って表現します。
「~に気づいている」と表現するときには、あとにof+名詞を伴うことが多く、「~ということに気づいている」と言いたいときには、後にthat節(that+文)をおきます。
Were you aware that she was behind us?
(彼女が私たちのすぐ後ろにいたことに気づいてた?)
I was not aware of the danger of swimming in a river.
(私は川で泳ぐことの危険性について気づいていなかった)
She must be aware of it.
(彼女はそのことに気づいているはずだ)
realise(realize) 、notice 、recognise(recognize)の使い分け
一般的に「気づく」を英語辞書で探そうとすると、この3つの単語が出てくるのではないでしょうか。日本語にするとどれも「気づく」という意味になりますが、実は微妙にニュアンスが違います。
Did you recognise his mistake?
Did you notice his mistake?
Did you realise his mistake?
3つの動詞の中で、realise(realize)とnoticeは「何かに初めて気づく」という意味があります。
一方、recognise(recognize)は「以前から知っていた何かをそうだと認識する」という意味になり「identify」に近い意味で使われることもあります。
具体的に例文を挙げて説明します。
realise(realize):今まで認識していなかった事の重要性や真実に気づく
realiseはイギリス英語つづり、realizeはアメリカ英語つづりです。
それまで気づかなかった何かを改めて認識した、発見したというときに使われます。五感で気が付くことよりもむしろ、頭で改めて認識する、というニュアンスで用いられることが多いです。
I realised that I had made a big mistake.
(私は大きな過ちを犯してしまったことに気づいた)
I realised that I left my key in the car.
(カギを車の中に置いてきてしまったことに気づいた)
I realised how lucky I am.
(自分がいかに幸運であるかということに気づかされた)
She realised that the world is so big and there are so many places she wants to go.
(彼女は世界はとても大きく、行きたい場所がたくさんあることに改めて気づいた)
He didn’t realise what he had lost until that moment.
(彼はその時になって初めて失ったものに気づいた←その瞬間まで失ったものに気づかなかった)
notice:感覚的に気づく
noticeは主に、見たり、聞いたり、臭いをかいだりすることによる「気づき」を表現するときに使います。
He noticed that I had a haircut as soon as he met me today.
(彼は今日私に会うとすぐ、私が髪を切ったことに気づいてくれた)
I noticed somebody’s footprint in my room when I got home last night.
(昨夜家に帰った時、私の部屋の中に誰かの足跡があることに気づいた)
I noticed a strange noise from the bathroom.
(私はバスルームから変な音がするのに気づいた)
Have you noticed that they increased the beer price?
(彼らがビールを値上げしたことに気づいた?)
recognise(recognize):以前から知っている何かと何かが一致することに気づく
recognise(recognize/米式)は「認識する」と訳されることも多く、以前から見たり聞いたりして知っている人や物を、それだと改めて認識する、という時によく使われます。このため、はじめて何かに気づくという意味で使われることはあまりありません。
先ほども言いましたが、「identify」に近い意味で用いられることもあります。
Did you recognise that it was the same guy we met in Sri Lanka?
(その男性は、私たちがスリランカで会った男だということに気づいた?)
Can you recognise this red dress?
(この赤いドレス、どこかで見覚えありませんか?)
I didn’t recognise that she was Celine Dion because of her big glasses!
(大きなメガネをかけていたせいで、彼女がセリーヌ・ディオンだということに気づかなかったわ!)
He recognised the thief in those photos immediately.
(彼は、それらの写真の中からすぐに泥棒を認識した)
その他使える表現
以上の動詞が「気づく」という意味では一般的によく使われるものです。日常会話ではその他の動詞も「気づく」という意味で解釈できるので、おまけとして紹介しておきます。
spot:(ハッと)気づいた
日本語でも「スポットライト」といいますが、耳や目に入った情報の中から「パッ」と何かに気づいた、というニュアンスが伝わります。
Did you spot a grammatical mistake in his speech?
(彼がスピーチで文法的な間違いをやらかした箇所に気づいた?)
Did you spot a deer in the wood?
(森の中でシカに気づいた?)
know:気づいていた(状態)
「知っている」という状態を表すのが基本の意味ですが、訳し方によっては「気づいていた」と訳す方がスムーズに聞こえる場合もあります。
I knew that, but I didn’t tell him.
(そのことに気づいていたけど、彼には言わなかった)
I knew she was Celine Dion.
(私は彼女がセリーヌ・ディオンだと気づいていたわ)
She knew I was there, but she ignored me.
(彼女は私がそこにいることに気づいていたにも関わらず、私のことを無視していた)
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日本語の「気づく」に当たる英語動詞はいくつかありますが、それぞれにニュアンスや使い方が異なります。慣れてくると自然に使えるようになりますので、少しずつ使いこなしていきましょう!