どこにでもいるようなごく普通の人、取り立ててなんということもない平凡な人、有名人でもなければ特別なスキルも持たない平均的な人…。
このような表現を英語でいうには、どんな言い方があるでしょうか。
「フツーの人」「ごく一般的な人」を表す英語表現を紹介します。
a normal person
「普通の」といわれてすぐに思いつくのが「normal」という単語ではないでしょうか。
辞書には以下のように定義されています。
ordinary or usual; the same as would be expected
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/normal
(平凡な、または通常の; 期待通りであること)
一般的な、平凡なという意味ですから、まさに「フツー」ですね。
I am just a normal person.
(私は普通の人です)
「normal」の反対にあるのが「unusual」ですから、「早くコロナが収束して普通の生活に戻ってほしい」は、
I hope the Covid-19 situation will have calmed down soon so that we can get back to our normal lives.
などと表現できます。
an ordinary person
「normal」とよく似た表現に「ordinary」という形容詞があります。
not different or special or unexpected in any way; usual
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/ordinary
(何ら変わることなく、特別でもなく、予想外でもない)
特別でなく予想通りのものや人であることを表現できます。
He’s not famous or special, he’s just an ordinary man.
(彼は有名でも特別でもない、ごく一般的な人です)
有名人、芸能人、著名人の対極にいるのが「an ordinary person」「ordinary people」です。
As users of this product, we are targeting ordinary people, not celebrities.
(私たちがこの商品のユーザーとして狙っているのはごく一般人であり、有名人ではない)
a common person
「common」は「ありがちな」「一般的な」という意味で使うことができます。
the same in a lot of places or for a lot of people
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/common
(多くの場所で、または多くの人々において同じであること、共通点)
He is a very common person who can be found everywhere.
(彼はどこにでもいるようなごく普通の人です)
どこにでもありふれている、よく見かけるという意味で、「a common name」などと使われることもありますね。
Akiko is a common name for women in Japan.
(あきこは、日本では女性の名前として一般的です)
an average person
「average」は「平均的な」という意味ですが、「典型的な」あるいは「可もなく不可もなく」というニュアンスで「普通の」を表すこともできます。
typical and usual
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/average
(典型的な、いつもの)
He is an average person.
(彼は一般人だ)
というふうに「person」を修飾することもありますが、
He is an average father.
(平均的な父親である)
このように、その人の肩書やタイトルを修飾すると「○○としては平均的/合格点」というニュアンスで使われることが多いように思います。
He was an average student who did not stand out in his class. Who could’ve known he would become a millionaire!
(彼はクラスでも目立たない平均的な学生だった。そんな彼が大富豪になるなんて、誰が想像できただろう!?)
「ごくフツーの人」というときに気を付けたいことも
「普通の」「典型的な」という意味では、そのほかにも「standard」や「typical」といった単語もあります。でも、日本語でよく言われる「ごくフツーの人」という場合の「フツーの」とはちょっと違うかなと思ったのでここでは取り上げませんでした。
ただ、一つ気を付けた方がいいかなと思うことがあります。
それは、自分に対して「フツーの人」と形容するのはいいのですが、他人に対して使うときは注意が必要かもしれないということです。
他人にたいして、「あの人はごく普通の人で」というと、なんだか上から目線的に他人を「評価」しているふうに受け取られかねません。
「平凡な人だと思ったけど、すごい人だったのね」といった文脈ならいいのですが、それ以外の場合では、相手をジャッジしているという印象を与えてしまうこともあるので、気を付けて使いたいものです。