「英語を勉強する」を英語に訳そうとするとまず「study English」というフレーズが頭に思い浮かぶのではないでしょうか。私たち日本人は「勉強する」という言葉が好きですが、「勉強する=study」と覚えた方は私だけではないと思います。
しかし、勉強する、学ぶという意味でよく使われる英語の動詞には「learn」もあります。studyとlearnの違いと、使い分けの方法について説明します。
studyとlearnの違い
studyとlearnは両方とも「学ぶ」「勉強する」と訳すことができます。そのニュアンスの違いは、learnの方が「(何かを)身につける」という意味あいが濃いことです。
I learned English.
上記の二つの文は日本語にするとどちらも「英語を勉強した」と訳すことができます。しかし、「I learned English.」というと、英語をスキルとして身につけたという意味になるので、英語が話せる、できるという風に解釈されます。
一方「I studied English.」のほうは、英語を勉強したけど身についているかどうかは、明らかでありません。
このような違いがあるので、
というのはおかしいということになりますよね。
この場合は
(昨日英語を3時間勉強した)
の方がしっくりきます。
専攻する、研究するという意味のstudy
大学での専攻や学術的な研究を示すときには、studyを使います。
(彼は大学で考古学を専攻している)
研究に関して、studyは動詞だけでなく名詞としても使用されます。
(鳥の研究)
また、動詞studyは、後に「map(地図)」や「table(表)」「analytics(分析)」「statistics(統計)」などを目的語として、「詳細に検討する」「研究する」という意味で使うこともあります。
特定のスキルを身につけるlearn
「study」には、机に向かってガリガリ勉強する、大学など学校で学ぶというイメージが強あります。一方、スポーツや特定のスキルをマスターする、体得するという場合は「learn」の方が好まれます。
(運転を学びに行こうと思う)
I want to learn how to swim.
(泳ぎ方を身につけたい)
She learned how to make Chinese dumplings from her Chinese friend.
(彼女は中国人の友人から中国餃子の作り方を学んだ)
これらはいずれもスキルを身につけることにフォーカスされた会話なので、「learn」の方がぴったりします。
というと、彼女はどんなこともすぐにマスターしてしまう、覚えるのが早いという意味になります。
いつも同じような失敗をしている人に対しては、
(君は経験からもっと学ぶべきだよ)
とやんわりとアドバイスすることができます。
「もっとしっかり勉強しなさい!」はどう言う?
子供のころ両親に「しっかり勉強しなさい」と言われた人は少なくないと思います。こういう場合の「勉強しなさい!」という動詞として、ネイティブがよく使うのは「work 」です。
(学校では一生懸命勉強しなくてはいけない)
He has to work hard during the weekend because he will have an important exam next week.
(彼はこの週末、頑張って勉強=復習しなくてはならない。来週、大切なテストがあるので)
「勉強する」を表現する動詞として「work」を連想するのは、なかなか日本人には難しいですが、こういう言い回しができるようになると、ぐっとネイティブっぽくなりますよ。