Amazonプライムで映画「The Ghost Writer (2010)/ロマン・ポランスキー監督」を見ました。
その中に出てきた英語表現「A Tethered Goat」の意味が気になったので調べてみました。
映画「The Ghost Writer (2010)」について
映画はタイトル通り、ゴーストライターとして雇われた男性の話。彼は元イギリス首相のメモワール(自伝)を書くためのゴーストライターとして多額の報酬で雇われます。
イギリスでは元首相に対するスキャンダルが次々と明らかになっており、それから身を隠すように元首相と家族が滞在するアメリカ東海岸の孤島に向かいます。
実は、元首相のメモワール作成には前任者がいました。しかし、そのライターはフェリーから転落死していたのです。主人公は元首相のメモワールを書き進めていくうちに、政治的陰謀に巻き込まれていくことに気が付きます…
その中で、主人公のゴーストライターが自らを比喩して言った表現が「A Tethered Goat」です。
「tethered」の意味
「tethered」は動詞「tether」の過去分詞ですが、辞書には形容詞としても掲載されていました。
tied to a post or fixed to the ground with a rope or chain
上の定義でも使われていますが、「tied」とほぼ同じ意味になります。
動詞「tether」は、主に動物を対象に使われることが多いですが、最近ではモバイルデータ接続を使用して、別デバイスをインターネットに接続することも指します。
日本語でもカタカナで「テザリング」と表示されますが、これは「tethering」が元の英語です。
「A Tethered Goat」とは?
「A Tethered Goat」とは「ロープなどでつながれた羊」という意味になります。では、この映画の中ではどういう意味で使われているのでしょうか。
考えられる意味は二種類あると思います。
- つながれている羊の行動範囲が制限されることから、ライターとしての権限が制限されることの比喩→書いてはいけない内容があることを示唆。
- 他の大きな獲物を捕らえるための餌としての羊。「sacrificial lamb(生贄の子羊)」と似たような意味かもしれません。日本語ではスケープゴートともいいます。
あるいは両方の意味を兼ねているのかもしれませんね。
そしてその答えは、映画の結末を見ればおのずと明らかになるのかも・・・?