横断歩道を渡ろうとしたとき、信号が青から赤に変わりかけたら、走りますか? このようなとき「間に合うかな?」と英語で表現するにはMake itを使うことが可能です。
「Make it」は「間に合う」という以外にも、いくつかの意味があり、日常会話で非常によく使われる表現ですので、使うこなせるようになっておきたいものです。
「Make it」の意味や使い方について、日常的な例文を紹介しながら説明します。
間に合うという意味の「Make it」
冒頭の例のように、目の前の信号が青から赤に変わりかけた時、「間に合うかしら?」と言いたいときには、
Can we make it?
ということができます。
もしくは、
We can make it!
といって、走り出すこともできます。
「時間に間に合う」という意味もあり、出張に出かける相手に、
It’s already 7 o’clock. Can you make it?
(もう7時だけど、間に合うの?)
車を運転していて渋滞に捕まってしまった時にも、
I didn’t think the traffic was so bad this time of the day, I’m not sure if we can make it.
(この時間帯にこんなに渋滞するなんて思ってなかったよ。間に合うかなぁ)
成し遂げるという意味の「Make it」
「Make it」にはこのほかにもいくつかの意味があり、よく使われるのは、「何かを成し遂げる、うまくやる」という使い方です。
例えば何かのプロジェクトが進行しているとき、
Do you think we can make it by the end of this year?
(今年中に完成できると思いますか?)
また、例えば誰かに何か誘われて婉曲的に断りたいときにも、こう言うことができます。
I would love to go, but I don’t think I can make it.
(行きたいのはやまやまなんだけど、ちょっと無理っぽいな)
もちろん、本当に用事があって参加できないときにも使えます。
日常会話で頻出する「Make it」
「Make it」の日本語訳は「何かを成し遂げる」と紹介されることが多いので、何かとても大きなことについて使うような感じがしますが、実際にはとても気軽に使われる表現です。
シンプルに、「できるよ」「いけるんじゃない」というくらいの軽い会話表現として使うことができます。じゃあ「you can do it」でいいんじゃないの、と思うかもしれませんね。
私の感覚的な話になりますが、どちらかというと「Make it」の方が、ターゲット(目標)がはっきりしているというイメージがあります。
I have so much homework to do. I don’t think I can make it.
(やらなきゃいけない課題がたくさんあって、できないと思うな)
「make it happen」の意味と使い方
似たような表現に「make it happen」という言い方があります。「make it happen」は、使役表現として理解すると覚えやすいかもしれません。
makeを使った使役表現は、「make +対象物/人+ 動詞の原形」という形になりますが、ここでは、「it」が抽象的に使われていて、それを「実現させる」という意味になります。先の「make it」は、「make it happen」の「happen」が省略された形だと理解することも可能でしょう。
I told him that I would do anything to make it happen.
(それを実現させるためなら何でもやる、と彼に言ったんだ)
It is not easy, but everything is possible in life. We can make this happen.
(難しいことだけれど、人生に不可能はない。僕たちきっとそれを実現できるよ)
これも感覚的な話になりますが、「make it happen」の方が「make it」よりも比較的難しいことに取り組もうとているニュアンスがあります。ですので、日常会話での頻出度も「make it」の方が圧倒的によく使われます。
単純に何かが「できる」というのではなく、少し困難なことを実現させようというときには、この表現を使ってみてください。
「頑張る」という意味でも使える「make it」
日本人がよく言う「頑張ります」「頑張って!」という表現を英語にしようとすると、なかなか難しいのですが、「make it」は「頑張る」という意味として使うこともできるでしょう。
例えば、何か目標に向かっている人に
You can make it!
といって励ますことができます。直訳すると「できるよ!」という意味になりますが、日本語の「頑張って!」というシーンに当てはまります。
相手の背中を押してあげたいときや、応援したいときに使えるとてもポジティブな表現です。
何か困難に向かっている相手や、目標に向けて熱意を燃やしている人を励ましたいときに、このフレーズを使ってみてください。