寒い冬、重ね着が必須の季節になりました。
ところで、「重ね着」あるいは「着込む」は英語でどう表現すればいいのでしょうか。
重ね着、着込むに関する英語表現を紹介します。
「Layer」を使った重ね着表現
何枚も服を重ねるという意味で、layerを使って表現することができます。layerは「層」を意味する単語です。日本語でも「レイヤー」と使うことがありますね。
よく聞くのは、wear layers といういい方です。
You need to wear a lot of layers when it’s cold.
(寒いときはたくさん重ね着しなくちゃ)
イギリスの家族は、ここの冬がとても寒いことや私が寒さに弱いことを知っています。だから、ネット電話で会話するときには、よくこんなふうに聞かれます。
How many layers are you wearing today?
(今日は何枚着てるの?)
寒いときはユニクロのヒートテックを愛用しているという人も、多いのではないでしょうか。私も冬だけでなく、ほぼ一年中、ヒートテックのお世話になっています。
I’m wearing several layers of Uniqlo heat-tech shirts to keep warm.
(ユニクロのヒートテックを重ね着して防寒しています)
分厚い服を一枚着るよりも、薄手のシャツを何枚も重ね着する方が暖かく感じることもあります。
Don’t you think it’s warmer to put on lots of thin layers than wearing a big jumper?
(大きなジャンパーを着るより、薄いものをたくさん重ね着したほうが暖かいと思わない?)
日本の平安時代の貴族女性は、十二単を着て正装としていましたね。私たちの祖先も重ね着が得意だったようです。
In the Heian period in Japan, aristocratic women wore 12 layers of kimono for formal dressing.
(日本の平安時代の貴族女性は、正装として12重ねの着物を着ていました)
シンプルに「A lot of clothes」で表す重ね着
「A lot of clothes」=「たくさんの服」といっても、重ね着をイメージさせることができます。
I wear a lot of clothes when it’s freezing.
(寒いときはたくさん着込んでいます)
寒い、寒いと文句ばっかりいう人がいたら、こんなふうにいってみましょう。
You feel cold because you don’t wear enough clothes.
(服を十分着込んでいないから寒く感じるのよ)
「layer」を使ってこんなふうにいうこともできます。
Put on clothes in layers so that you won’t feel cold.
(寒さを感じないように、重ね着をしなさい)
「Wear one over another 」で表す重ね着
服の上に服を重ねて着るという意味で、次のように表すこともできます。
She is wearing a green jacket over a pink shirt.
(彼女はピンクのシャツの上にグリーンのジャケットを羽織っている)
防寒のための重ね着と強調したいときは、こんなふうに言ってみてください。
You have to wear clothes over other ones to keep the cold out.
(寒さを防ぐために、重ね着しなくちゃ)
「Wrap up warm」で表す重ね着
「wrap up warm」で、暖かくするために服を重ねて着るという意味になります。
wrapは「包む」「くるむ」という意味の動詞です。
Make sure you wrap up warm when you go out tonight.
(今夜の外出するときは、暖かく着込んでいくのよ)
「重ね着」を使ってちょっと長文に挑戦
私が住むカナダ、ケベックでは、冬の気温はマイナス30度まで下がります。室内は薪ストーブで暖めていますが、それでも重ね着は必要です。
…というのを、英文にしてみましょう。
In Quebec, Canada, where I live, winter temperatures can drop to -30 degrees Celsius. The room is warmed up with a wood stove, but layering is still required.
この文章では、layerを動詞として使っています。
これはケベックだけかもしれませんが、冬にたくさん重ね着した服を脱ぐ様子をよく玉ねぎにたとえます。
In winter, kids need to wear many layers like onions. So it takes time to put on and take off every time.
(冬になると、子どもたちは玉ねぎのように何枚も重ね着しなくちゃいけない。だから、毎回着たり脱いだりするのに時間がかかるのよね)
十二単の話を始めて聞いたネイティブは、こういって驚くかもしれません。
12 layers? They had more layers than onions!
(12枚も?玉ねぎより厚着だね!)
寒いときは重ね着で暖かく
私が住むところは冬が寒くて長いため、冬はいやだな、と思ってしまいます。でも、一年中暖かい地方の人は、冬の到来を楽しみにしている人もいるようですね。
I like winter because I can enjoy layering as a fashion.
(ファッションとして重ね着を楽しめるので、冬は好きです)
寒いエリアにお住いの方は、しっかり重ね着をして、体を冷やさないようにしましょう。