「Would you mind ~?」あるいは「Do you mind ~?」は、どちらも英語ネイティブの日常会話でよく使われます。
文法的には、「依頼」あるいは「許可」を求める質問文として解釈されます。
使いこなせるようになっておくと非常に便利なフレーズなので、ぜひともマスターしておきたいところです。
そこで、今回は、依頼したり許可を得たいときに使える「Would you mind ~?」と「Do you mind ~?」の使い方と、その違いと使い分けについてまとめてみました。
動詞としての「mind」の意味
「Would you mind ~?」あるいは「Do you mind ~?」にはどちらも「mind」という単語が含まれていますが、ここでは動詞として使われています。
「mind」はいろいろな意味を持っていますが、動詞として機能し、主に疑問文や否定文の中で使われた場合、「迷惑がる」「気にする」という意味で使うことができます。
つまり「Would you mind ~?」あるいは「Do you mind ~?」という質問は、「~以下のことについて、不快に思いますか?/迷惑を感じますか?」と聞いていることになります。
ここから、~以下のことに関しての許可を尋ねたり、遠回しに依頼していることになるのです。
依頼文としての Would you mind ~? と Do you mind ~?
「Would you mind ~?」あるいは「Do you mind ~?」の後に動詞のing形を置いて、ていねいな依頼文を作ることができます。
Would you mind closing the door?
(ドアを閉めていただけませんか)
Would you mind turning the volume down a bit?
(もう少しボリュームを下げていただけませんか)
Would you mind taking a photo with us?
(一緒に写真を撮っていただけませんか)
Do you mind passing the salt, please?
(塩をとってもらえませんか)
「~しないでもらえませんか」と否定形でお願いしたい場合、動詞の前に「not」を挿入して表現できます。
Would you mind not tapping your foot?
(貧乏ゆすりをしないでいただけませんか)
Do you mind not smoking here?
(ここでは、煙草を吸わないでもらえますか)
「Would you mind ~?」と「Do you mind ~?」を比較すると、「Would you mind ~?」の方がていねいな尋ね方となり、より一般的に使われます。
許可を求める Would you mind ~? と Do you mind ~?
「Would you mind ~?」あるいは「Do you mind ~?」は、「~してもいいですか」と許可を求める際にも使うことができます。
その場合、
- Would you mind if + 過去形
- Do you mind if + 現在形
のどちらかを用います。
Would you mind if I smoked here?
Do you mind if I smoke here?
(ここでタバコを吸ってもいいですか)
Would you mind if I took some photos in your garden?
(あなたの庭で写真を撮ってもいいですか)
Do you mind if I open the window?
(窓を開けてもいいですか)
実際の日常会話では、「Would you mind if」のあとに動詞の現在形を置くネイティブもいます。ここでは、Cambridge Dictionaryの文法項目に従って記載しました。
許可を求める Would you mind me ~? と Do you mind me ~?
また、「Would you mind me+動詞のing ~?」「Do you mind me+動詞のing ~?」で、許可を求めることもできます。
「mind」の後には人称代名詞の目的格(まれに所有格)をおきます。
Do you mind me smoking next to you?
(となりで煙草をすってもいいですか)
Would you mind us taking a video in your house?
あなたの家で動画を撮影してもいいですか
My son is a big fan of you. Would you mind him taking a photo of you?
(私の息子はあなたの大ファンなんです。写真を撮らせてもらってもよろしいでしょうか)
「Would you mind ~?」「Do you mind ~?」対する答え方
「Would you mind ~?」あるいは「Do you mind ~?」自体の使い方は、それほど難しくないと思います。どちらかというと、戸惑ってしまうのはその答え方かもしれません。
そもそも「Would you mind ~?」「Do you mind ~?」の文は「~だとご迷惑でしょうか」と質問しています。
だから、相手に「いいですよ」と答える場合には「No」といって、「いいえ、迷惑などではありません」を伝えるのです。
I have a tight connecting flight, would you mind if I jumped the queue?
(差し迫った乗り継ぎがあるので、列に割り込ませていただけませんか)
No, not at all. Go ahead.
(どうぞ、どうぞ)
相手に依頼する場合は、「sure」などの返事が返ってくることも多いです。
Would you mind opening a window?
(窓を開けていただけませんか)
Sure, no problem.
(ええ、いいですとも)
相手の依頼や許可に対して断りの返答をしたい場合、特に決まったいい方はありませんが、「I’m afraid ~」と返すと少していねいに聞こえます。
I’m a little bit in a hurry, would you mind if I jumped the queue?
(ちょっと急いでいるので列に割り込ませていただけませんか)
I’m afraid that I’m in a hurry too.
(申し訳ないが、私も急いでいる)
以下のような断り方もあります。「I would prefer if you don’t」とすると、少しやんわり断るフレーズになります。
Would you mind if I smoked?
(煙草を吸ってもいいですか)
I would prefer if you don’t because my wife is pregnant.
(すみませんが、私の妻は妊娠しているので)
依頼しづらいこともていねいに切り出せる Would you mind ~
英語で依頼したり許可を求めるいい方は、これらの他にもたくさんありますが、そのなかでもひときわていねいな切り出し方が「Would you mind ~」になります。
少し、言い出しにくいなぁ…なんて事柄も、ていねいに尋ねてみるとすんなり許可されることもあるでしょう。
遠慮しがちな日本人にとっても、使いやすい構文だと思います。
フォーミュラは簡単ですので、ぜひ覚えて使ってみてください!