「~したい」というと「I want to」を使って表現できますね。基礎的な英語表現ですので、問題ないと思います。
ただし、同じ表現ばかりを何度も使っていると、幼稚に聞こえてしまうのが英語です。しかも、「I want to」そのものも幼稚っぽさが感じられる表現でもあります。
そんなとき、その代替として使える表現がいくつかありますが、その中の一つが「fancy」です。
「fancy」には、「~したい」という意味にもたくさんの意味がありますが、「~したい」を表す表現としてネイティブもよく使います。
「want」に代わる表現として、「~したい」という意味の「fancy」使い方をマスターしておきましょう。
「~したい」という意味で使う「fancy」使い方
「fancy」の意味として冒頭に紹介されているのが、このような定義です。
to want to have or do something
https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/fancy
(何かをしたい、あるいはほしいと思っていること)
私が「fancy」のこの使い方をよく聞くのは、ホームパーティーなどで何を飲みたいか聞かれるシーンです。
What do you fancy to drink?
(飲み物は何がいい?)
「~したい」「~が欲しい」という意味で使う「fancy」は、動詞のing形、to+動詞原形のどちらも置くことができます。
Do you fancy going out for dinner tonight?
(今夜ディナーを食べに出かけたい?)
相手をディナーに誘うときのフレーズです。「Do you want to」を使うよりも少し洗練された雰囲気がでます。
I have a feeling that he fancied me, but I preferred to keep our relationship platonic.
(彼が私に興味を持っていることはうすうす気づいていたが、どちらかというとプラトニックな関係を維持したかった)
このように「fancy」の後に人が来ると、「性的に魅力を感じている」という意味になります。
「fancy」否定形は、やんわり断るときに便利
「fancy」は否定文でもよく使われます。この場合、「~したくない」「~は好まない」という意味になり、「I don’t want to」よりも婉曲的にな表現になります。
「I don’t like it」とか「I dislike it」という表現は、直接的に聞こえるため、ネイティブは使うのを好まないことが多いです。
そこで便利な表現が「I don’t fancy」という言い方です。
I don’t fancy eating octopus.
(タコは食べたくない)
I don’t really fancy going out in the snow. What about cooking and eating at home?
(雪の中を外出するのはちょっと。家で料理して食べるのはどう?)
動詞「fancy」のその他の意味
動詞としての「fancy」にはそのほかにも意味があります。
He fancies himself as an influencer.
(彼はインフルエンサー気取りだ)
「fancy oneself as~」の形で使われると、「~気取りだ」「~だと思い込んでいる」という意味になります。
Who do you fancy to win?
(誰が勝つと思う?)
「fancy」のあとにto+動詞を置き、「誰かが~すると思う/想像する」という意味で使うこともできます。この場合の「fancy」は動詞「imagine(想像する)」と同じような意味になります。
この場合、後にthat節を伴い、「that節以下のことであると思う」とすることも可能です。
形容詞としての「fancy」の意味
「fancy」は形容詞としても機能します。こちらの方が使いやすいと感じるかもしれません。
形容詞として使われた場合の意味は、
1. decorative or complicated
https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/fancy
(装飾的、あるいは複雑であること)
2. expensive
(高価であること)
このように定義されています。
I don’t know what to wear to the party. I don’t have any fancy dresses!
(パーティーに何を着ていけばいいのかわからない。派手なドレスなんて持ってないよー)
He took me to a fancy restaurant.
(彼は私を高級なレストランに連れて行ってくれた)
That house looks too fancy to me.
(あの家は私には装飾的過ぎるように見える)
日本語として「豪奢な」「贅沢な」「派手な」と訳してもよいでしょう。
「fancy」はシンプルに「高価な」「高級な」を示していることも多いです。その場合も「expensive」という単語を使うと直接的に聞こえますが、「fancy」を使うと婉曲的に「高級な」を伝えることができるのです。便利な単語ですよね。
「restaurant」「hotel」などのほかに、「chocolate」「car」「cake」など、さまざまな名詞を修飾できます。
「fancy」を使って洗練された会話を
「fancy」の意味と使い方について紹介してきました。
英語の日常会話でこれを使えるようになれば、表現の幅が広がります。ときにはウイットの利いた会話にもなりますので、ぜひ、使ってみてください!