「好きこそもののなんとやら」といいますが、英単語を覚えるのも同じことが言えます。
英語スキルアップで、やはりどう考えてもあればあるほど有利になるのが語彙力です。
だからといって、「毎日新出単語10個覚える」とタスクを設定しても、機械的に記憶するのは苦痛ですから、三日坊主に終わることもしばしば。
その前に、「どうして自分は英語を身につけたいのだろう」と最初の動機に振り返ってみると、方向性が見えてくることがあります。
「何か伝えたいことがある」から、英語を勉強したいのではありませんか? それなら、その「伝えたいこと」に近しい単語から覚えていきましょう。
仕事上の必要性からボキャブラリビルディング
私は以前、香港の日本食レストランで働いていました。日本食を扱っていたので、日本酒や焼酎などもお客さんに販売していたんです。
その前にも日本にいるときにレストランでアルバイトをしたことはありましたが、お酒に特に詳しいというわけでもありませんでした。
でも、そのくらいでも、なんとかなるのです、日本人のお客さんに対しては。
困ったのは、非日本人のお客様です。日本酒は特別な言い回しや専門用語が多いもの。
例えば「純米酒」「大吟醸」など、日本人ならなんとなく知っているような知らないような、でもお酒を味わうには言葉の意味なんて知らなくても十分という感覚だと思います。
だから、日本人のお客様で「純米吟醸って、どういう意味ですか?」なんて質問する人はいません。
ところが、非日本人のお客様はとにかく質問が多い(笑)。
「特別純米ってどういうこと?」
「日本酒度ってなんですか?」
「日本酒と焼酎って、何が違うの?」
こんな質問は日常茶飯事でした。
もとより、私のお酒に対する知識不足という問題があります。たとえ日本語で聞かれても、これらの質問にサクッと答えることはできなかったでしょう。そのうえ相手は非日本人ですから、全部英語です。
英語でこんな専門的な言葉を解説しなくてはいけないなんて…。と冷や汗気分。
それで、まずは基本的な知識を身につけなくてはと思い、がんばって日本酒界隈の基礎知識を日本語で読みまくりました。でも、それを英語でどういえばいいのか、わからない・・・
専門用語を逐一翻訳していくなんて、メンドくさいですよね。そこで、私がやったことは、お酒に関する英語書籍を丸一冊読んだことです。
英語でインプットして英語でアウトプットする
日本酒は英語で「Sake」と表記されますが、これで検索して英語書籍を購入しました。日本語でいうと「日本酒入門書」みたいな本です。
それを読み始めて気づいたのは、あらかじめ日本語で基礎知識をインプットしていたために、英語で読んで専門用語が出てきても「あ、これはアレのことだな」と想像でき、辞書を引く頻度が小さくて済んだということです。
そして、英語でインプットしたことで、英語で質問されても英語でアウトプット(解説)することが容易に感じられるようになりました。
好きなジャンルを英語で丸っと学習
最近、英語でいろいろなブログを書いていて、中にガーデニングについて書いている英語ブログがあります。ガーデニングも、専門用語が多い分野で、学校では習わない単語がジャンジャン出てきます。
この点も、イギリスのガーデニング番組を視聴するようになってから、ずいぶんと専門用語が身につきました。自分がもともと好きなジャンルの話だから、英語をインプットするのも苦痛にならないんですよね。
このように、英語で表現したいジャンルやテーマが決まっているなら、その分野に集中して英語単語をインプットするのがおすすめです。自分の好きなトピックですから、かなり専門的な用語であっても覚えるのが苦痛になりません。
釣りでも、編み物でも同じこと。ボキャブラリビルディングは、自分の好きなテーマ、興味のあるジャンルから始めると、一気にスキルアップするはずです。
さらには、それまで知らなかった知識も身につくかもしれないと、いいこと尽くし。ぜひ試してみてください!